幼稚園教諭をやめたい・転職したい。仕事が多く時間もかかるが、給与が低い。

記事の著者:菅野杏子

幼稚園で園児の教育・保育を担う幼稚園教諭。一時期は女性の間で人気の高い職業のひとつでしたが、近年では少子化の影響もあり、求人は年々少なくなっています。そのため、転職時には幼稚園教諭を辞めて他の職業へと移る方も多くなっているようです。

保育園・幼稚園向けのオンライン写真販売サービス「えんフォト」を運営する株式会社うるるが、保育士・幼稚園教諭を対象として2019年の3月15~17日におこなったアンケート調査によると、仕事上の悩みについて50.9%の人が「給与が低い」をあげました。

次いで多いのは38.0%で「事務作業が多い」でした。3位以下にも仕事量の多さなどをあげる内容が多く、仕事量と給与のバランスに不満を持っている方が多いことが分かります。

今回は、幼稚園教諭をやめたい・転職したいと思ったきっかけやおすすめの転職先などについて紹介していきます。

幼稚園教諭をやめたい・転職したいと思ったきっかけ

賃金が安い

一般的に幼稚園教諭が転職を考える大きな原因の1つとして、幼稚園教諭の割に合わない給料が挙げられます。子どもたちを預かり、集団行動を身につけさせる重要な役割であるにも関わらず、実際の対価はそう高くはないのです。

基本的に300~350万が年収の平均ですが、公立か私立かという点でも給料は異なるので、同じ世代でも働く場所の違いだけで給料に差が出ることもしばしば。

公立の幼稚園の場合、公務員に分類されるので、定期的な昇給の見込みがありますが、私立の場合は場所によってまちまちです。

長時間労働やサービス残業が常態化している園もあります。昼間は子ども達の面倒を見るのに追われ、子ども達が帰った後も遅くまで多くの事務作業や雑務をしなければなりません。

会議や運動会、学芸会の準備など忙しい毎日を過ごし、帰宅するのが夜の8時や9時になることも。業務量と見合わない賃金が理由で、転職を考える方が後を絶ちません。

人間関係

数年前から男性教諭も増えてきましたが、現在も女性の教諭が圧倒的に多いのが現状です。女性の職場は人間関係が大変だといいますが、幼稚園も例外ではありません。派閥ができたり、上下関係が厳しかったりすることも。

また、教諭間のトラブルだけでなく、保護者との問題もあります。なにかとクレームを付けてくる保護者の対応にストレスを感じてしまう方も多く、子どもが好きで始めた仕事でも、保護者からの苦情や辛辣な言葉で幼稚園教諭を辞めたいと感じてしまいます。

身体的な負担が大きい

幼稚園教諭というのは、体力勝負です。子ども達と遊んでいる時間はもちろん、それ以外の時間でも荷物を運んだり、子ども達の補助をしたりと動きっぱなしです。だんだんと体力的に厳しく感じてくる方も多いでしょう。

また、家に持ち帰ってしなければいけない仕事も多いため、自宅でもゆっくり休める時間があまり確保できず、身体的な負担がつらいと感じることもあります。

精神的な負担が大きい

幼稚園教員は、ただ楽しく遊ぶのではなく成長に向けての計画や方針を決めた上で子どもと関わる必要があります。子どもであっても1人の人間であり、それぞれに性格や個性があります。個性を把握したうえで子供の可能性を引き出せるように関わることが大切です。

そして世話がかかる子や、よくケンカをする子などいろいろな子どもがいますが、全員平等に接することも大切です。接し方に関しては保護者からのクレームも多くあるため、細心の注意を払う必要があります。

また大切な子どもを預かっている立場であり、怪我がないように危険を察知することも必要です。走り回り、動き回っている遠くの子どもまでアンテナを常に張らなければいけません。

このように、常に気を張っておく必要があり責任も大きい職業であることから、精神的な負担を重荷に感じる方は多いです。

園の方針と合わない

幼稚園によってさまざまな教育方針を持っています。園長や主任との考え方が合わずに辞めてしまう方もたくさんいます。

クラス全部の教育をきっちり同じに揃えなくてはならないという方針であれば、自分らしく教育をおこなうことはできずにもどかしい想いをすることもあります。

また、園長と主任の方針が噛み合っていない場合に、自分が板挟みになり、どちらに合わせていけば良いのかといった悩みを持つ方も少なくありません。

幼稚園教諭をやめるタイミング

やめる・転職する時期

担当クラスを持っている人は、やむを得ない状況でない限り、他の教諭に迷惑が掛からないよう年度末までは続けるようにしましょう。そして次年度担当する人にしっかりと引き継ぎを済ませてから退職するようにしましょう。

最低限のマナーとして、退職の旨は遅くとも退職1か月前までには職場に伝えるようにすることも重要です。

また、転職求人は、企業が新年度を迎える4月の社内体制整備に間に合わせるため、2月~3月が活発化すると言われています。さらに、下半期が始まる10月に向けて採用を行う8〜9月も採用活動が盛んであり、めったに出回らない求人情報が公開される可能性も高いのが特徴です。

あえて求人が増加する時期を避けた、4月5月に転職活動を行うのも1つの手です。この時期は求人件数は減るものの、新体制発足後の人材補てんや、退職者により穴が開いたポストを埋める、急を要する求人が出ます。

企業側も人材確保に焦っているため、選考が早く進み採用活動がスムーズに行きやすくなります。また、転職ライバルが少なくなるのも4月5月です。新年度を迎えることで業務が忙しくなり、在職中の人は転職活動を一時中断する場合が多いためです。

転職適齢期

転職において、年齢は重要なポイントになってきます。20代は体力があり、長く続けてもらえる可能性があるとみなされるので、基本的に採用されやすいです。一方、30代以降は20代に比べて転職しづらいのが現状です。

30代は給料が20代に比べて高いことや、子供がいる場合は勤務時間に支障が出る可能性があることから企業側も採用を渋ることが考えられるためです。時短や柔軟な勤務形態を採用している企業を選びましょう。

子育てがひと段落した40代の転職も視野に入れてもいいかもしれません。

幼稚園教諭がやめる時におこなうこと

幼稚園教諭の仕事を辞めると決めたとしても、すぐに辞められるというわけではありません。辞めると決めてから、実際に幼稚園教諭を辞めるまでの流れをまとめたので、参考にしてみてください。

上司に報告する

辞める意思を固めたら、上司へ相談と報告をおこないましょう。上司に伝える際には、退職理由と退職したい日をはっきり提示して退職を願い出るのがポイントです。

幼稚園は人材不足が慢性化している所が多いので、引き留めに合うかもしれませんが、納得してもらえるような退職理由を提示して、辞める意志が固いことを上司にしっかりと伝えましょう。

タイミングとしては遅くても退職の3ヶ月前くらいがベスト。どこの幼稚園でも先生不足のため、幼稚園教員を募集するなどことが必要になる場合もあります。子どもの性格や癖など情報を、次の先生に引き継ぐ時間も必要です。

退職届の提出をする

上司に退職したい旨を伝え了承を得たら、退職届を書いて提出しましょう。幼稚園側に特に規定の用紙がない場合は、便箋に自筆で書くのが一般的となっています。

退職届は退職する日の1ヶ月前には提出しましょう。

後任者に引き継ぎをする

退職日が近づいてきたら、社会人の常識として後任者に迷惑がかからないように、仕事の引き継ぎをしっかりと行いましょう。

口頭でも良いですが、メモのようなものを渡してそれを使い仕事の内容を説明すればより分かりやすくなります。伝え忘れがないかチェックしながら引き継ぎを進めましょう。

退職日に挨拶する

上司や同僚はもちろん、園児の保護者などお世話になった方への挨拶をしましょう。お礼の言葉や感謝の気持ちを伝え、最後まで円満に退職できるように心を砕きましょう。

事務手続きを確認する

退職する際にはさまざまな事務手続きも済ませなければなりません。受け取るものとしては年金手帳や離職票、返却するものとしては健康保険証やロッカーなどの鍵類があります。どれも大切なものなので、忘れないようにしましょう。

幼稚園教諭におすすめの転職先

他の幼稚園

幼稚園のなかでも給料や勤務形態は大きく異なるため、勤務先を変えるだけで悩みが解消されることもあります。

人間関係や残業などに悩んでいる方は、他の幼稚園を探してみてもいいかもしれません。せっかく資格をとって目指してきた職業なので、諦める前にもう一度やり直してみましょう。

保育園

元幼稚園教諭の転職先としても最も人気とされているのが、幼稚園教諭の仕事とよく似ている保育園施設です。幼稚園教諭は保育士資格を持っていることが多いこともあり、転職しやすいです。

無資格でも働くことができますし、幼稚園教諭の免許を持っていれば保育士資格の取得に優遇措置があるので、働きながら保育士資格をとることもできます。ブランクのない幼稚園教諭ならば高確率で保育園の職員になることができるでしょう。

業界の人手不足から求人の数も非常に多く、時間に都合のつけられるパート勤務としての求人も広く募集されているので余裕をもって働けます。

給与面に関しては幼稚園教諭時代よりやや下がることが予測されますが、現在、保育士の給与問題は国民的な議論にもなっているので、改善されることも期待できるでしょう。

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国の管理下にあるため、労働基準や法令違反に対して厳しい審査をクリアしている保育園・幼稚園を扱っています。そのため、労働条件や待遇面で不利になることはなく、安心して就職活動を進めることができます。

また派遣での働き方を推奨しているため、自分で仕事の時間を決めてプライベートとの両立を図ることができます。

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アミューズメント施設

毎日のように子どもに接してきた元幼稚園教諭にとって、子ども達とコミュニケーションがとれることは立派なスキルとして売り込むことができます。

そのため子どもが集まる遊園地やレジャー施設の職員は、幼稚園教諭の経験が活かせる職業といえます。また、パーク内に簡易託児所などがある場合は幼稚園教諭の経験を積極的にアピールするチャンスです。

ただしアミューズメント施設の職員はやはり肉体労働が中心となるため、体力的には厳しい仕事といえそうです。

医療関係

無資格でも働ける病院クラークや歯科助手の仕事もおすすめの転職先です。病院クラークは、医師や看護師をサポートしたり、患者をサポートする仕事です。

様々な業務がありますが、その中で入院の説明や案内などがあり、患者と直接かかわることで楽しく充実感をもって働くことができるでしょう。

もう1つおすすめする歯科助手は、歯科医院での受け付けや患者の案内、事務などをおこないます。

歯科であるため、子どもの来院も多く治療を嫌がり対応が難しい場面もあるでしょう。その際、幼稚園教員での経験はとても大きな武器になるでしょう。採用する側にとってもプラス要因になるはずです。

コールセンタースタッフ

子どもとはいえずっと人間の相手をしてきた幼稚園教諭の方は、人との付き合いが非常に上手な方が多いです。質問に答えることも上手なため、コールセンターのスタッフは向いている仕事といえます。

コールセンターで大事なことはとにかく相手に親身になって一緒に考えることです。このスキルは幼稚園教諭時代に身につけている方が多いので、有利に面接を進められるはずです。

一方でコールセンター業務は細かい業務上の報告ルールや採点評価などがあるため、これまでの業務で経験の少ない事務仕事が増えることは理解しておきましょう。

一般事務

事務職は元幼稚園教諭の女性の人気の職種です。事務職はもともと女性人気の高い職種ですが、幼稚園教諭は体力勝負の面が強いので、転職先は座り仕事の多い事務職を求めるケースが多いのが人気の理由のようです。

向き不向きは人にもよりますが、事務職は幼稚園教諭時代にはあまり使わなかったパソコン業務がメインとなるので、最低限のパソコン操作やタイピングには慣れておく必要があります。

出来るなら入社前に「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」といったワープロ関係の資格を取っておくのもおすすめでしょう。

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