介護士から保育士に転職って簡単?仕事内容の違い、メリット、デメリット、転職方法を紹介!

記事の著者:菅野杏子

2018年度から介護福祉士の資格保有者に対する保育士試験の一部項目が免除になったことはご存知でしょうか。

厚生労働省は、年々深刻化する保育士不足への改善策として、制度改正を行いました。

このような国の動きなどを受けて、介護士から保育士への転職を検討している人もいるでしょう。

今回は、介護士と保育士の仕事内容やそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。

人のお世話をするという点では共通点も多い2つの仕事ですが、転職後に失敗したり、後悔したりしないために具体的な違いを理解しておきましょう。

そもそも介護士から保育士に転職することは可能?

保育士と名乗って働くには、保育士免許の取得が必要になります。そのため、介護福祉士の人が保育士として正規雇用されることは残念ながらありません。

ただし、厚生労働省の取り決めにより、2018年度の保育士試験から、介護福祉士の資格を持っている方は保育士試験を受けるにあたって優遇措置を受けられるようになっています。その内容とは、保育士試験の筆記試験9科目のうちの3科目が免除されるというもの。福祉分社で重複している「社会的養護」、「児童家庭福祉」、「社会福祉」の3科目が対象です。

保育士試験は年に2回実施されていて、例年の合格率は20%前後です。一次試験は8教科9科目の筆記試験、二次試験はピアノなど2科目の実技試験です。実技試験の合格率は90%で、筆記試験の方が難しくなっているので、介護福祉士資格による3科目免除は大きな助けになるでしょう。

なお、無免許だからといって、保育園で働けないわけではありません。保育士補助というかたちあれば、保育士と一緒に園児の世話をすることが可能です。ただし、扱いとしてはアルバイトのようなもので、業務範囲に制限があったり、給与が低かったりという差があるので、働きながら保育士の資格取得を目指すといいでしょう。

介護士と保育士の仕事内容の違いについて

介護士の仕事内容と特徴

介護士とは、介護福祉士の資格などを保有している人であり、主に高齢者など生活において介助が必要となる人の生活補助を行うことが仕事になります。

介護士の仕事の特徴としては、介護の方法にもさまざまな種類があることで、仕事内容や働き方にも幅があることです。

例を挙げると、要介護者が入居する介護施設での入所型介護や、デイケア施設で自宅から通いでくる要介護者への通所型介護。また外出が困難な要介護者の自宅に訪問して身の回りの手伝いを行う訪問型介護などです。

このため、仕事場所や勤務体系にバリエーションがあることが介護士の特徴といえます。

保育士の仕事内容と特徴

保育士は、保育園(保育所)で1歳未満の乳児から小学校通学前の幼児を対象とした身の回りの世話を行いながら、基本的な社会マナーを身につけさせ、健康管理を行うことが仕事になります。

仕事に関する特徴としては、単純に子供を預かり、世話をするだけでなく、小学校への通学に備えた基礎教育を行うことがあり、幼児教育に関わることができる点にあります。

介護士も保育士も、高齢者や乳幼児を支える仕事として社会的要請が多く、需要も高くなっています。

介護士から保育士に転職するメリット

ここまでそれぞれの仕事内容や、その特徴について紹介しました。

次に、二つの仕事を比較して、介護士から保育士に転職するメリットを解説します。

給与水準が上がる

介護関連の仕事の給与水準は低く、社会的な課題として早期改善が求められています。

保育士の給与も決して高いとは言えないですが、介護業界と比べるとやや高くなっています。

身体的な負担、精神的なストレスが少なくなる

要介護者の生活全般のサポートを行ううえでは、排泄物の処理や入浴介助といった肉体的にも精神的にもストレスが大きい業務が必須です。

保育士も業務内容自体は同じですが、相手が子供なので、負担は少なくて済みます。

都市部での求人が安定していて、景気などに左右されにくい

東京などの都市部では、待機児童問題が発生しており、保育園や保育士に対するニーズは増え続けています。

景気動向などの社会変動の影響を受けにくい職業でもあり、比較的安定した就業が望めます。

女性のライフサイクルに対応した働き方に職場理解が得られやすい

保育士の9割以上が女性です。そのため結婚や出産にともなう休職からの復帰や、育児を行いながらの勤務についてのサポート体制、職場での理解が得られやすい環境にあります。

家庭と仕事を両立したいという方にはおすすめの仕事と言えるでしょう。

介護士から保育士に転職するデメリット

一方で、介護士から保育士に転職するうえではデメリットとなることもあります。

以下で確認しておきましょう。

介護の方が地方でも求人が多くあり、今後ニーズが増していく職業である

地方都市での就職が厳しい現状でも、介護関連の仕事は地方でも求人が多く、高齢化が進んでいる地方ほど多くの求人があるのが特徴です。

また、高齢化が進み、医療の発達などから寿命も長くなる今後においても、需要は伸び続けるでしょう。

一方で少子化によって子供の数は減り続けているので、保育士の雇用は今後も減り続けていきます。

業務内容が多く、長時間労働や自宅への持ち帰り業務が多い

保育園の開園時間は朝7時から夜7時という施設が多く、シフト制での交代勤務とはなるものの、朝早くからの出勤や夜遅くまでの残業などが日常的に発生します。

また、日中の園児対応以外にも運動会や発表会などの行事も多数あるため、対応すべき業務が多く、自宅に持ち帰っての業務なども多くなりがちです。

具体的な業務の内容としては、日案や週案の作成、保護者への連絡帳の記入や保育園だよりの作成、行事の企画から準備までが挙げられます。

介護業界の場合は、子育てをしながら空いた時間で訪問介護を行うといった選択をすることができます。ワークライフバランスを重視する方にはこちらのほうがおすすめかもしれません。

給与水準が低い

介護業界ほどではないにせよ、拘束時間の長さなどの負担を考えると、けっして給与水準は十分なものとは言えないのが現状となり、楽な労働環境とは言えないでしょう。仕事を持ち帰ることになれば、当然給料は発生しません。

また、勤務先の園によっては、サービス残業が多い場合もあります。保育園に比べると介護施設のほうが残業は少ない傾向にあります。

介護士から保育士への転職方法について

では実際に介護士から保育士への転職を考えた場合、どのような方法で転職することが出来るのでしょうか。

転職方法として一般的なものは以下の通りになります。

  • ハローワークに登録する
  • 求人サイトから仕事を探す
  • 転職エージェントを利用する
  • 公務員試験を受ける

保育士への転職について保育所の区分によって方法が大きく異なります。

民間が運営している保育園の場合には、一般企業への就職同様にハローワークや人材紹介サービスなどを通じた応募が可能となります。

一方、公立の保育園への就職の場合は、運営をする自治体での公務員試験を受験し、合格する必要があります。

まずは、民間か公立かどちらの保育園で働くかを検討することからはじめましょう。

介護士から保育士へ転職すべき人とは

それでは介護士から保育士への転職をすべき人とはどのようなタイプになるのでしょうか。

以下のようなタイプの人には、介護士から保育士への転職をオススメします。

・幼児教育に関心があり、高齢者ケアよりも子供に関わる仕事を望む人

・高齢者介護に対して、強いストレスを感じている人

介護士と保育士はサービスの提供者が異なるものの、人の世話をするといった点など仕事の中での共通点が多く存在します。

保育士の資格を新たに取得する必要があるものの、ほかの仕事に比べると転職のハードルは高くはありません。

ただ、給与水準や身体的な負担が大きいなど変わらない部分もあるので、保育士として自分が何をしたいのかをしっかり考えることが重要になります。

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