保育士の年収は?国として給与をあげる施策をいろいろおこなっている最中

記事の著者:toganoyuka

待機児童問題を発端に、最近は国として保育士の処遇を見直す動きが活発化しています。

社会福祉法人全国社会福祉協議会が2018年6月に発表した調査結果では、保育士の平均賃金は、新任保育士・保育教諭で270万円、主任保育士・主幹保育教諭466万円、施設長600万円となっています。

国税庁が2017年に実施した、「民間給与実態統計調査結果」によると、日本人の平均年収は432万円。保育士の年収は決して高いとはいえないでしょう。

また正規職員が週当たりに実働する時間は、週40時間~50時間未満と答える人が全体の半数。これは仮に週45時間5日間働くと、1日9時間働くことになります。この時間は、人によっては時間外労働時間が45時間を超えることになり、場合によっては2018年に厚生労働省が告示した労働時間等設定改善指針に違反することになります。

このように保育士は年収は一般職業よりも低めであるにも関わらず、寝る間も惜しむほどのハードワークであるといえます。そこで今回は、保育士の年収について詳しく紹介します。

保育士の年収

平均310万円

ボーナス

平均60万円

各種手当

万円

保育士の平均月収・年収は?

厚生労働省の調査によると、保育士の平均年収は310万円、平均月収は21万円でした。

同調査では、2011年時点10人以上が勤務する園に勤める20~24歳の女性保育士で月収180,700円、賞与は340,200円。25~29歳では月収200,400円、賞与は586,000円となっています。

求人情報では、正規職員で月給16~18万円、地方では13~15万円というところも珍しくありません。施設長候補など経験者の場合は25~35万円で求人が出ていることもあります。

月々の給与から厚生年金や健康保険等が天引きされ手取りは15万以下となり、親元を離れて独り暮らしをするには心許ないかもしれません。

保育士の給与事情

保育士は、保護者に代わり子どもたちの命・健康を守る大変責任重大な仕事です。基本的に保育園があいている7:00~19:00は子どもの食事・睡眠・排せつ・洋服の着せ替えのお世話をすることになります。

子供達が帰宅した後は、季節イベントを考えたり、保護者とのコミュニケーションのため連絡日記を記入したりと、事務作業が待っています。そのため東京都の調査では、現在保育士として働いている人のうち、約2割が今後は保育士を辞めたいと回答しています。

その理由として「給料が安い」「仕事量が多い」「労働時間が長い」の3つが多くあげられました。保育士になるには、短期大学や大学などで免許を取得しなければなりません。頑張って勉強し、試験を突破して採用されても、厳しい労働環境が待っているようです。

ただしこのような問題に対し厚生労働省は、保育士の給与を2019年度は約1%改善(月額約3千円程度)させる予算案を国に出していたり、技能・経験に応じて月額5千円から4万円の給与改善を掲げていたり、保育士の業務を補助する保育補助者の雇用を支援していたりと、国として対策をおこなうと動き出しています。

なぜ保育士の給料は安いのか?

保育園の経営は、サービス利用者から受け取った代金をスタッフ人件費として分配しています。そのため少人数であるほうが、高利益率となり1人あたりの収入が上がりやすくなります。ただし保育・介護などの福祉サービスは、利用者から高額の利用料をもらうことが難しい業種です。

また保育士の配置基準は、国が「児童福祉施設最低基準」によって定めらています。基本的に0歳児3人に対し保育士1人、1・2歳児6人で保育士1人、3歳児20人で保育士1人と、子どもの年齢によって配置するべき保育士の数は決めらているのです。そのため児童数が増えても、その分保育士の数を増やす必要があり、給与が爆発的に伸びることはないのです。

保育園と幼稚園で給料は違う?

保育園と幼稚園で給料に、大きな違いは基本的にありません。ただしデータによると、平均年収は幼稚園の先生の方が若干高いという結果もあります。保育園と幼稚園の給料支給では、運営が異なるため、若干支給額に差がでることもあるかもしれません。

保育園や幼稚園は保護者からの保育料に加えて、国・都道府県・市町村の補助金によって運営されています。保育園は保護者の所得によって額が決まっていますが、私立の幼稚園は独自に設定することができるという違いがあり、園によって収入が異なるので給料も変わってくるという特徴があるのです。

また幼稚園は預かり保育などがある園もありますが、保育園のように長時間の保育はおこなっていないので固定勤務が多いのに対して、保育園は交代制の勤務となります。この勤務体系の違いにより、保育園ではシフト勤務の手当や夜間手当などの手当てがつきます。この手当がつくかどうかが給料における違いといえます。

公立保育園と私立保育園の違い

公立の保育士は公務員なので、公務員の給与規定に従って給与が支給されます。公立の保育園で働くは「公立保育士」とも呼ばれ、年収が高いことで有名です。

全地方公務員の平均年収は約659万円といわれています。そして小・中学校・幼稚園の教育職では月給平均37万円というデータもあります。そのため公立保育園の平均年収は530万円~570万円程度になるでしょう。私立の保育士の平均年収は310万円といわれているので、その差は年間200万円にも及びます。

また公務員は基本的に年に1万円ほど昇給されることが一般的であり、ボーナスが支給されないということもありません。ただし公立保育士は転勤させられる可能性もあります。ほかの園だけではなく、児童福祉施設や人事への異動も珍しいことではありません。そして公立保育士かなりの人気職。

そのため保育士の中でもベテランといわれる人たちが働いており、募集があれば10倍以上の志望者が殺到することもあります。また公立保育士になるには保育士免許にプラスして、自治体の採用試験に合格しなくてはいけません。

保育士のボーナス・昇進事情は?

20代の若手保育士のボーナスは、夏と冬を合計しておよそ60万円ほどです。厚生労働省の調査によると、日本人の平均ボーナス額は61万円といわれているため、ボーナスに関しても決して高いとはいえません。

ただし主任や係長などに昇格すれば、ボーナスは増えます。主任で67万円ほど、係長で84万円、課長になると100万円を超えることもあるでしょう。

昇進に関しては、1年に1万円ほどづつアップしているのが一般的です。基本的には年功序列制のため、勤務年数が長くなれば自然と給与は上がっていきます。主任や係長などに昇進するためには、勤続年数を増やし、大きな問題を起こさずに仕事を続けていくことが大切です。

保育士の給料アップのための施策

上記で説明をおこなってきたように、保育士の低給料問題は周知の事実。しかし待機児童は毎年1,000人単位レベルで増加をしています。これに対し、国もようやく動き始めました。今は給与面など待遇では厳しい職業でも、今後より高い給与で働ける日が来るかもしれません。

経費削減による給料アップ

「1億総活躍国民会議」の中で政府は2017年度から保育士の月給を2%増に当たる約6000円引き上げる方針を表明しました。

しかし月6,000円程度の引き上げで保育士の待遇が大幅に改善され、働く方から見て魅力的にうつるかは難しいところ。

年間に直せば7万2,000円の昇給にすぎず、賞与に一部反映されてもまだ水準そのものが低いのが現実です。また、保育士はサービス残業や持ち帰りの仕事の量が多く、賃金に反映されていない水面下の時間外労働も問題になっています。

その他に保育園の運営費を増やしたり、経費削減した分を人件費に回す施策も行われています。国が対策をしてくれたことは、保育士にとって喜ばしいニュースです。

処遇改善加算

平成29年度から実施の「技能・経験に応じた処遇改善」は、新たに副主任保育士など中堅の役職を創設し、その職務・職責に応じた処遇改善を行うことにより、保育園等におけるキャリアアップの仕組みの構築を支援するものです。

職務によっては最大で、月額4万円の処遇改善が見込まれます。また、役職に就かなくても、全職員に対し約6,000円の給料アップとされています。

手当の充足

処遇改善加算に当たって、各種手当による給料アップも見込まれます。資格手当や特殊業務手当、住宅手当など種類も豊富です。

ただし、補助金は保育士に直接支給されるものではなく、保育園が後分配するという仕組みとなっており、保育園によって違ってくるようなので、事前に園に確認してみてください。

公立保育士を目指す

一般的に給与が低い保育士ですが、私立保育園と公立保育園ではその給与の差はとても大きいです。

初任給はあまり変わりませんが、公立保育士は公務員ですので、年齢に応じて給与が上がっていく上に、賞与や退職金もしっかり保証されています。

公立保育園に就職するためには、公務員試験を受ける必要がありますが、はじめに頑張れば、給与的な問題は勤務年数を重ねていくことで次第に解消されていきます。

保育士として、年収高く雇ってもらえる企業はどこ?

いくら国として施策をおこなっているとはいえ、不安に感じる人は少なくないでしょう。

ただし給料を上げてもらうために待つか、自ら行動するかはあなた次第です。そこで保育士として、どこで働くと高い給与を支払ってもらえるのでしょうか?保育士の主な勤務先がどの程度の給与になっているのか紹介します。

施設保育士

意外と知らない人が多いのですが、保育士同士でも給料には大きくて10万もの開きが出ることがあります。そのなかでも特に高給取りとされるのが、施設に勤務する保育士です。

多くの施設が資格手当として5,000円以下の上乗せ、その上施設はほとんどが24時間勤務365日交代のため夜勤手当、残業代もきちんと付く所が多いです。そのため全て含めて最低でも17万~20万を超える人ばかりです。

保育ママ保育士

子どもを産んだばかりで産後の経過が悪く、家事や育児に追い付かない…そんなお母さん達の強い味方になってくれるのが「保育ママ」です。保育ママは市町村の保育士扱いになり、お給料は預かっている児童一人当たりの計算になります。

とある市町村では1人子供を預かる度に85,000円の補助金という形でお給料が貰えます。なので空き時間を有効に使って2人を預かれば16,5000円とどんどん上がっていきます。

院内保育の保育士

これは病院に勤務しているスタッフさんの子供さんをお預かりする保育士です。

保育内容は一般の保育園と変わらない事が多く、場所によっては24時間保育をしている場所もあります。(病院スタッフは夜勤職が必須なので)給料は夜勤手当も付きますし、病院に付属している施設なので福利厚生も手厚いです。最低でも月給15万超え、時給制でも1,000円超えの好条件です。

企業付き保育士

大きな企業には最近必ず保育所が付属しているか、保育園を抱えている所が多いです。

その企業保育士は、大企業であればあるだけ待遇も良く給料も普通の保育園より随分と良くなっています。福利厚生・残業代も必ず付きます。給料はパートだとしても最低10万~という部分が多いですし、時給制の企業でも必ず1,000円超えしています。

保育園勤務の保育士

1番給料が低く過酷と言っても過言ではない、保育園勤務の保育士です。早い時には5時から保育園に出ていき、帰れるのは22時過ぎ。それなのに残業代なんて付かない所がほとんどですので、引かれるものを引いたら10万以下になる人なんてザラです。

保育園によっては住宅手当、交通費を出してくれる所もあるので、日中働く保育園勤務の保育士で一番良くて20万といった所です。

託児所保育士

アミューズメントパークに必ずあるのが託児所ですが、そんな託児所保育士の給料はやはり保育園勤務の保育士と変わらず悲惨なものです。大体の場所が固定給ではなく、時給制のパート扱いの場所が多いのが現実です。

1番低い所で各県の最低賃金、1番高くても1,500円届かない事がほとんど。勿論年金も社保もかけて貰えませんから、家計の足しにと働く以外ではオススメできません。

発達支援センターなどのセンター付き保育士

最近増えてきた「気になる子供」所謂発達障害などの日常生活に多少の支障をきたすものの、深刻ではない障害を持った子供が増えています。

それに合わせて、そんな子供達にどう接していくべきか、将来困らないようにその障害と上手く付き合っていく術を教えてくれる場所、それが発達支援センター(地域によって呼び方は変わります)です。

そこに付いている保育士は、大体がパート契約なのですが、時給は1,000円超えと好条件です。

放課後デイサービス保育士

学童保育でも近年専門職が求められています。保育士の資格を持って就職すると、場所によっては資格手当を付けてくれる場所もあります。

月給で行けば保育園勤務の保育士と変わらない程度で、最低5万~最高15万程。パート契約であれば時給1,000円いくかいかないかといった所です。

まずは転職サイトで可能性を

保育士への転職を考えてる人は、まず転職サイトに登録してみましょう。

転職サイトのなかでもおすすめなのは、保育専門の転職サイト「ほいく畑」。ほいく畑は、厚生労働大臣認可の保育士就職支援センターです。

ブランクありOK・家近・週3日・高時給などの条件だけではなく、公立保育園・私立認可保育園・病院保育・企業内保育・企業内託児所・幼稚園・学童保育・認定こども園など幅広い、全国の求人が多く紹介されています。

また保育職に関して経験豊富なプロのアドバイザーが、理想の条件だけでなく、特性を見抜いてあなたにぴったりの職場を紹介してくれます。履歴書添削や面接対策もおこなってくれるため、はじめて転職をおこなう人も安心して活用できます。

そして採用段階でも、給与面の待遇・残業有無を含めた休日の取り方など、どうしても言いづらい条件面をアドバイザーが交渉してくれます。登録から転職まで、すべて無料なのでまずは気軽に登録してみてみるのがいいでしょう。

ほいく畑に登録する(無料)

編集部オススメ!保育士のための転職サイト

複数のサイトに登録することで、より好条件・高年収など魅力的なオファーを受けることが出来ます。