保育士と保護者のトラブル時の対応法。モンペ以外にも対応に困る保護者の特徴とは?

記事の著者:toganoyuka

保育園にはたくさんの子ども達がおり、同時にたくさんの保護者と関わりを持つため、様々な性格の保護者からのクレームに対応しなければなりません。

細かいことから大きなことまで多種多様なクレームがあり、反省しなければならないまともな苦情もありますが、中には信じられないような苦情もあるのです。

保護者への対応に困り、疲れ果てて辞めたいと考える保育士がいるのも事実。実際の事例や、保育士が取るべき対応、解決方法について紹介していきます。

保護者からクレームのタイプを知っておく

まずはどんなに細かなクレームであっても、最後まで保護者の話を遮らずに聞くことがポイントです。説明しようと話に割り込むことをしてしまうと、保護者の怒りが倍増してしまいます。

大体が自分の子どもを心配しているからこそのクレームであるため、安心できるような話をしてあげることが大切です。もちろん保護者のクレーム全てを受け入れるのではなく、保育をおこなううえで仕方ないことや、子どもの成長のために必要であることはきちんと説明しましょう。

そしてなぜクレームになってしまったのか考えてみましょう。一言にクレームと言っても色々なタイプのクレームがあり、クレームのタイプに応じて対処が変わってきます。

タイプとしては大きく分けて5つあります。まずはどんなタイプのクレームかを判別しましょう。

  • 相手への期待感からのクレーム
  • 単なるストレス発散のためのクレーム
  • 自分の考えや意見を曲げたくないためのクレーム
  • 孤独感や寂しさからのクレーム
  • 自分が立場が上であることを誇示したいがためのクレーム

保育士が保護者からのクレームを受けてしまったときの対処法

保護者が保育園に対して、不安な気持ちや不信感を持つことからクレームに繋がります。保護者の不安な気持ちを取り除く1番の方法はコミュニケーションです。

保護者は時間がなく、朝はゆっくりと保育士と話す機会が少ないため、お迎えの時に今日の子どもの様子や気になったことなどを伝えましょう。保育園での出来事は保護者は見ることができませんので、どのような活動をしてどのような様子であったのか、小さな出来事でも知りたいもの。クレームを防ぐには日々のコミュニケーションを通して、どれだけ強い信頼関係を結んで置けるかが重要なのです。

しかし、もし保育士が保護者からのクレームを受けてしまったときはどうすればいいのでしょうか?以下から具体策について述べていきます。

相手の言い分をしっかり聞く

これはどのタイプのクレームにも共通ですが、保護者側の言い分をしっかり最後まで聞いてあげることがポイントです。相手の要求をよく理解したうえで対応策を検討しなければ行けないからです。

相手が話をしている途中で言葉をさえぎったり、「でも」とか「しかし」とかの否定語は厳禁です。

とにかく相手は話を聞いてほしいのです。うなずきながら時には「ハイ」とか「そうですね」といった相槌をうちながら最後までしっかりと話を聞いてください。

事実確認をして、認めるべきときはきちんと認める

保護者から何か言われたときに、あなたが当事者でも他の保育士の意見を聞いてから回答する方が良いでしょう。つまりどんなことでも一度複数の人間と事実確認をする必要があります。

自分が正しいと思っていたことでも、間違いはあるかもしれません。相手の言い分をしっかりと聞いたうえで、事実は事実と認めましょう。単純に受け止めることで、相手は言い分を正しく理解したと認識します。

期待感やストレス発散型のタイプのクレームを言う人は、ここで落ち着いていたずらに事を荒げるようなことはまずしません。余計なトラブルに発展する心配がなくなるのです。

相談しないで答えてしまうと、それが保育園の意見となってしまい問題を大きくなってしまいます。

保護者側の気持ちを考えて、むやみに否定しない

保護者側の目線に立って、自分も同じ立場だったら同じことを思うと同調する発言をすると、相手との距離が縮まりやすくなります。

ただしこれは本心からそう思う時に言うべきであって、本心ではない場合は言うべきではありません。

また、保護者が話し終えてもすぐに否定してはいけません。

もしかしたらこちらに落ち度があるかもしれないので、1人では答えを出さずに保育園の意見を出してから回答するのがベストです。

実現できる要求には柔軟に対応し、個人情報は漏らさないようにする

もっともな要求や受け入れても差し障りのない要求には、すみやかにyesの回答をし、早急に実現するべきです。そうすることによって保護者側の満足感がアップするのは言うまでもありません。

ただし、例えば園児同士でけんかをして怪我をさせてしまい、直接謝りたいので特定の保護者の住所を教えて欲しいと言われても教えてはいけません。

個人情報の管理が大切なのは保育園でも同じです。いくら親切心でも、個人情報を安易に教えてしまっては別のトラブルが起こってしまいます。

保護者同士のやりとりにおいても、相手の同意を得るか、保育園を仲介して行いましょう。どうしたらよいか分からないときは、先輩保育士に聞くか、園のマニュアルを確認して対応しなければなりません。

何らかの着地点を持つ

クレームについては互いに100%満足とはいかないものの、ある程度妥協できる着地点をもつと良いでしょう。

そうすることで互いに事態が進展したという共通の認識を持つことができ、ある程度の満足感を得ることにつながっていくからです。

手におえない場合は複数で対応する

今までは解決策が見いだせるクレームの対応策でしたが、自分の立場を誇示したいがためのクレームのような手に負えないクレームや、反社会的勢力からのクレームのような場合は、園長など上の立場の人を含めた2~3人で対応するようにしましょう。

また、あなたが新人の場合は、なるべく保護者からのクレーム処理は、園長や先輩保育士にお願いした方が良いでしょう。クレームを言ってきた保護者も責任者に話を聞いてもらうことで、安心することがあります。

学校を卒業したばかりの保育士にとって、保護者は年上の場合が多く、ただでさえ緊張するものです。勉強するつもりで上司の対応をよく見ておきましょう。

こじれた場合は第三者機関へ相談を

保育士も人間なので感情があります。時には、理不尽なクレームにイライラしてしまうこともあるでしょう。

しかし、けして感情を表に出してはいけません。こちらが怒って反論してしまうと、相手はますます逆上してしまう可能性があります。冷静に話し合うことを心掛けてください。

もしこじれた場合や、こじれそうな場合は素早く弁護士、警察などに相談するようにしましょう。

また、法テラスは専門家が簡単な相談に乗ってくれる準公的機関です。法テラスも相談の選択肢に入れておいたほうが良いかもしれません。ともかくこじれた場合は素早く相談することが大切です。

こんなクレームもあり!?実際にあったクレーム例

保育園では、子どもが怪我することなく安全に過ごせるよう配慮しています。しかし子どもは思いもよらない行動に出ることがあるため、怪我などのトラブルはどうしても起こり得るもの。

怪我などが起きてしまった時に保育士の対応がしっかりしていなければ、保護者は保育士に対して不信感を抱いてしまうでしょう。そのため、保育士は常に子どもの安全に気を配り、もし何かあった場合は、丁寧な対応をおこうことが非常に重要になります。

とはいえ、なかにはとても理不尽なことにクレームをつけてくるモンスターペアレンツもいます。実際にあったクレーム例を紹介していきます。

蚊に刺されないように

夏が近づくと蚊が発生し、虫に刺されることがあります。ある保護者は、子どもが蚊に刺されないようにしてほしいと要望してきました。

子どもによって肌が弱かったりなどの事情があるかもしれませんが、完全に刺されないようにすることは難しいことだと伝えると共に、園庭に蚊取り線香を設置し、保護者に長袖を用意してもらい、外に出る際はそれを着用させ、虫除けスプレーをかけるような対応を取りました。

その措置に対し、「蚊がいるのは夏ですから、暑いのに長袖なんて着せられない」と理不尽なクレームが。完全には難しくても、できる限りの対応をすることが必要ですね。

自分の子どもが1番

保育園ではお遊戯会などの発表会や行事がいくつもありますが、その中で子ども達が劇をやる時に、保護者から「うちの子は可愛いからお姫様以外の役にしないで欲しい」「主役以外はやらせたくないからお願いします」などの要望を受けることがあります。

その意見はあくまで保護者の考えであって、子ども自身が何の役をやりたいのかは別ですよね。対応としては、お遊戯会などの行事は子ども達が主役であり、保護者の意見だけを重視することは難しいことを伝えます。

子どもがどの役をやりたいかをしっかりと聞き、意見を尊重しながら決めていきたいと話しましょう。ある施設では子ども全員が主役をやり、劇がなんとも言えない状態になってしまったという話もあります。

主役だけが重要な役ではないことを、保護者にも分かってもらえるといいものですね。

クレーマー以外にも。こんな保護者はとっても困る

子どもたちに個性があるように、保護者にも、もちろんいろいろな方がいます。話好きな人・過保護な人・子どもに関心のない人…保護者の方ともよい関係を築いていきたいものですが、現場では一体どんな保護者が困るのかも紹介していきます。

保育士にとって大変な保護者は、クレーマーだけではないのです。

ルーズすぎ!協調性はないの?

ルーズな保護者は何事もルーズです。手紙の提出期限を守らなかったり、手紙自体をなくしてしまったり、これくらいのことならまだ良い方で、さらに困るのは、活動やイベントに遅れてくる人で、保育士もわかっていますから、前々から口を酸っぱくして伝えてるにも関わらず必ず遅れてくるものです。

また、最も困るのは、お迎え時間を守らない人です。通常保育の時間を過ぎると延長保育になり、別途料金がかかります。周りの保護者は遅れないよう急いできて支度をし、時間内に降園していく中、いつもぎりぎりにきて、ゆっくり支度をし延長保育時間に入っても降園しない保護者もいます。

そうすると、時間を守っている保護者からすると、不公平ではないかと不満の声があがります。みな平等でなければなりませんし、保育士も理解はしている者のこういったことでトラブルになるケースもあるのです。

子どもが心配ではないの?

だいたいの保育園では、登園時や午睡後などに体温を測り、37.5度あった場合は預かることはできないとしていたり、保護者にお迎えの連絡をすると定めています。それは、保育園は病児保育ではないからです。

保育士は1人で何人もの子どもをみなければなりません。しかし具合の悪い子どもがいるとその子どもを誰かが見ていなければならないからです。

そうしたことを理解しておらえず、「会社を抜けられない。そんなに熱は高くないのだから待っていてほしい」と言われたり「迎えに行きます」と返事が来ても結局普段通りのお迎え時間にきたりする保護者もいます。

流行り病の可能性があったり、疲れから体調を崩したり、要因は様々ですが、集団生活している場ですし、子どもにとって何があっても一番は両親ですから、一刻も早くお迎えに来てもらいたくても気持ちをわかってもらえないことがあります。

子どものママはあなたでしょ?

保護者が忙しいことは重々承知なのですが、「そろそろおむつ卒業したいので、トイレトレーニングお願いします。」と申し出てくることがあります。

保育園は保育の場です。もちろんお手伝いやアドバイスはしますが、1番最初の段階から園に丸投げする保護者も多いです。だいたいトイレトレーニングを始める2歳児クラスではこうならないように、新学期に懇談会などを通し、保護者に呼びかけます。

一度承諾してしまうと、これだけではなく、お箸の使い方などのトレーニングも要求してきたりときりがなくなってしまいます。何でもかんでも任せようとする保護者が増えてきていますので、複数担任の場合は、周りの職員と関わり方について話し合い対応を統一することが必要です。そこで、対応が統一されていないと「あの先生はいいと言った!」とトラブルに発展する可能性があります。十分に気を付け丁寧に関わっていくことをおすすめします。

お互いの歩み寄りが大切

保育園は、福祉施設でありながら高いサービスを求められることが増えてきています。しかし保育園は保護者の代わりとなって、子どもの成長を見ながら保育するということを目的としているため、保護者の要望全てを受け入れられる訳ではありません。

保育料を払っているからお客様だと考える人もいるかもしれませんが、保育士と共に子どもの成長を見守る保護者としてお互いに歩みよっていけると、より良い保育ができるのではないでしょうか。

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