保育士は自分の子どもをどう育てる?よくある悩みと対処法を紹介

記事の著者:toganoyuka

保育士の3割は、自身の出産と子育てをきっかけに離職します。子育て中の保育士(既婚・子供有)の離職理由、1位は「給料が安い」2位は「仕事量が多い」3位が「子育て・家事」です。

既婚でまだ子どものいない保育士も、子育てと保育士の仕事の両立の困難さから、妊娠・出産をきっかけに保育業界からの離職を考えていると言われています。退職するかどうかの他にも、自分の子どもを自分の働く保育園に入園させるか、他の園に入園させるかなど、考えなくてはならないことは多いです。

保育士は自分の子どもをどのように育てているのでしょうか?以下では、保育士の子育て事情について見ていきます。

保育士が子育てで直面する悩み

「保育士だから子育てに悩むことなんてないよね」などと周りから思われがちですが、保育のプロだからこそ保育士も人知れず悩んでいます。

具体的な悩みは以下のとおりです。

子どもを保育園には預けたくないと考えがち

子育てを理由に離職する保育士の声を聞くと「自分の子どもを他人に任せて、自分は他の子どもの世話をするのには矛盾を感じる」と言う声が大半です。

子どもは1歳までに、とてつもないスピードで身体的成長を遂げます。

寝返りができるようになり、つかまり立ち、初めての一歩…と身体面の成長一つ一つが、親に取っては何にも代え難い喜び。言葉を発し、できる事もたくさん増えていき、純粋無垢で本当にかわいくて仕方ない時期です。

そんな子どもの姿を間近で見て、可愛さを誰よりも知っているのが保育士。故に、自分の子どもの成長を見流したくないと思うのも自然なことです。

未だに根強い「3歳児神話」を気にする

「3歳までの子供は、家庭内で母親のもとで育てなくては、のちの発達に影響が出る」という3歳児神話。

実際には3歳前に保育園などに預けられている子どもとそうでない子どもに発達の差はないと立証されていますが、多くの実例を見ている保育士だからこそデータだけを信じることができず、根拠がないと分かっていたとしてもこの神話を未だに何となく信じて、保育園に預けることを躊躇することがあります。

金銭面で困っていなければ無理やり保育士に復職するも必要なく、保育士である自分が他人に預けてお金を払うくらいならいっそのこと専業主婦でいたいと思うのが実情です。

発達の遅れが分かってしまう

保育士は発達の遅れがある子への対処法や知識をしっかり学びます。しかしそれを学ぶことで、我が子に発達の遅れがあるのではないかと心配になったり、発達の遅れがあることを早々に気付いてしまうことがあります。

発達が遅れたらこの先どのような対応をするのか、どのような支援が必要なのかを分かっているからこそ、その大変さを前にして苦悩する保育士のお母さんもいます。

周りの子と比べてしまう

「我が子はのんびりすくすく育ってくれれば良い」と産まれるまでは思っていても、実際に子育てが始まれば、どうしても自分の園での担当児達と発達を比べてしまいがち。

「早熟な子はもうこの時にはこれが出来ていたのに、うちの子は出来ない」とショックを受け、自分をダメな母親だと責めてしまいノイローゼになる保育士ママがもいます。

担任の保育士の考えの裏を読んでしまう

保育士は保護者対応も仕事の内で、さまざまな方法や喋り方で保護者からのクレームを未然に防げるよう努力をしています。それ故に、保育士がオブラートに包んだ言い方の真意に気付いてしまい、関係が上手く作れないことが多いです。

裏側の苦労を知っているからこそ、遠回しに保育士から要求されていることに気付いてしまったり、保育士に嫌われているのではなどと余計に考え込んでしまうことがあります。

プロだから失敗が許されない

保育士イコール子育てのプロと考えられているので、周りからは「○○さんの子育ては完璧」と言われます。そのプレッシャーから子育てに悩み、自分の掲げてきた保育観が正しいのか自信がなくなり、ノイローゼに陥ってしまうことも。

保育士も園を出れば、子育てに悩む一人の親です。過大な評価には困惑しています。

我が子が問題を起こすと他の人よりも文句を言われる

言葉が出てこない内は、物の取り合いや引っかき合い、噛み付きが多発する時期。

子どもがそういった怪我をした場合、何故そうなったのか原因を保育士から保護者に説明するのですが、喧嘩の相手になった子どもの保護者が保育士であった場合、「子育てのプロのはずなのに何故きちんとしつけができていないの?」と責められてしまいます。

保育士から警戒されてしまう

保育士ママが子どもを預けている保育園では、保育士であることが必ず知られており、同業故に細かい所まで気付かれてしまうので、担任保育士はかなり気を遣って対応します。

そのためなかなか深い付き合いまで発展せず、保育士ママと担任保育士で上手く関係が作れないことは多いです。

周りから助けてもらえない

「保育士だから子育てで困る事なんてないだろう」などといったママ友からの偏見があったり、あまり深く関わるとトラブルの元になるからと担任保育士から距離を置かれてしまったりと、孤立してしまう保育士ママが多いです。

保育士ママだって皆と同じで不安ですし、保育園の担当児と同じように扱えば子育てなんて簡単という訳ではありません。

過保護になりすぎる

今までいろいろな子どもを見てきた保育士。仕事をしているうちに、自分の子どもにこう育って欲しいという強い思いから、子どものありのままの姿を受け入れられない保育士ママは多いです。

そのため過保護に育てすぎてしまい、子どもは徐々に自分の意志・判断で責任を持って行動することができなくなってしまうことも。

義理の親との生活していると復職しにくい

結婚をして子供が生まれることで、姑や親族からの苦言に耳を傾けない訳にはいかなくなります。

復職をすると知れば「小さい子供を置いて行くなんて・・・」と姑に陰口を叩かれ、「いや私が若い頃は・・・」と子供を大事にすべきだと言われることもあります。

「復職する気があるのなら家で子供を見ていなさい」と言わんばかりに姑の持論に圧倒され、職場復帰をあきらめる方も多いです。義理の親と暮らすと復職は難しくなるリスクがあります。

子どもを預けたい保育所が少ない

待機児童の解消が叫ばれる昨今、もし保育士に復帰しよう思った時に、子どもを保育園に預けられるのかわからず不安という声もあります。

保育業界を知っているからこそ、入れればどこでもいい、というわけにはいかない気持ちも強いようです。

保育園によって取り入れている教育方法は異なりますし、様々な評判が耳に入ってくることも多いので、自分が納得できる保育園でなければ預けたくない、と考えています。

低賃金で復職するメリットがない

子どもを預けて復職しようとすると、保育時間の問題も出てきます。子どもの送迎を考えると、時短勤務でなければ難しいのが現状です。

フルタイムで早出や遅出まで就労する場合、2重保育が必要になる場合があります。自分の子どもを預ける時間が長いほど保育料は高額になりますが、保育士の所得では経済的余裕がなく、悪循環に陥ってしまうのです。

家庭との両立が難しい

保育士の仕事は、体力勝負です。常にパワフルな子どもたちに正面から向き合い、安全管理や保護者対応へ気を使い、精神的にも疲労します。そんな大変な仕事と、家事育児の両立ができるのか、不安を感じる人が多いのです。

保育士は保育のプロではありますが「子育てのプロ」ではありません。自身の子育ては初めてで、普通のママと同じような不安も抱えています。

逆に、環境が整っていれば、保育士復帰したい人も多いです。自分が勤務する保育園に自分の子どもを預けられる、時短勤務ができる、急な子どもの病気にも対応可能、などといった職場環境が整えば、復帰を前向きに考えられます。

出産を経験することで保護者の気持ちがより理解できるようになり、子育てを経験することで保育士としてもスキルアップにも繋がります。それを実際の保育現場で活かしたいと考える保育士は多くいます。

保育士におすすめの子育て・仕事の両立方法

上記のような悩みを抱える保育士ママですが、やはり一番の悩みは仕事と子育ての両立です。

1年間は育休がとれるので、ゆっくりすることが可能ですが、そんな時間も子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで。復帰はあっという間にやってきます。その日から仕事と子育ての両立がはじまります。

こちらについての対処法をご紹介します。

時短制度を上手く活用する

仕事と子育ての両立に、時短制度を利用する保育士は多いです。無理をしては自分自身の身体も壊してしまいますし、わが子の子育てもおろそかになってしまいます。

出産前のようにバリバリ働かずに、慣れるまでは自分のペースを大事にしましょう。園によっては、復帰後1年間はフリー保育士扱いとしてくれるところもあります。担任業務は無くなるので、負担軽減になるでしょう。

保育士の子どもは他の保育園に預ける

そもそも公立保育園に勤務している場合、基本的に母親と同じ保育園に入園させることはできません。一方で私立の場合は、母親と同じ保育園に通ってもいいとされています。

しかし、実際には自分が働く保育園とは別の園に入園させる保育士のほうが多いです。自分の園だと迎えなどの手間がない分楽なのですが、子供の親離れが遅れたり、職員会議で自分の子どもが議題に上がったりするなどのデメリットが目立ちます。他の園に預けると、その園の様子が分かって自分のスキルアップに繋がりますし、保育士としての人脈を広げることもできます。

ちなみに2018年度からは「保育士の子どもの預かり支援の推進」が始まっています。政府が2020年度末までに待機児童解消を目指していることで取り入れられた施策で、保育士・幼稚園教諭・保育教諭の子どもは優先的に、入園させてもらえるのです。

保育士の母は、子どもを預けられず、仕事復帰できないということは少ないでしょう。

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