保育園の種類を解説。公立/私立、認可/認可外の違いとは?

記事の著者:toganoyuka

2018年に実施された厚生労働省の調査では待機児童数は2万6,000人ともいわれ、その数は増加し続けています。

それに伴い、国は保育施設数を増やしています。2018年の保育所施設数は32,793ヶ所といわれており、2016年から比べると3,000ヶ所程度施設の数は増えています。しかし保育所を利用する児童数はおよそ255万人と、子どもの数も増加をしており、現在では就学前児童のうち45.7%は保育所を利用していることになります。

つまり、施設数を増やしても、保育所を利用したい児童数に追い付いていないのが現状です。女性の社会進出や、核家族化など世の中の流れに合わせて国も早急に施策を打つべきですが、この問題が解決されるのはまだ先の話になるでしょう。

そこでまずは保育園の種類を理解しておくべきです。そこで今回はさまざまな保育施設の違いなどについて紹介していきます。

保育所と幼稚園の違い

日本には大きく、保育所(園)と幼稚園の保育施設があります。この2つの大きな違いは、管轄している場所が違うこと。保育所は厚生労働省が所轄する「児童福祉施設」で、幼稚園は文部省管轄の「教育機関」となります。そのため幼稚園は学校施設となるため、3歳以下の子どもを預けることはできません。

保育園(保育所)とは

保育園とは、昼間保育が必要な子どもたちのためにある保育施設です。両親が就労などの理由で、日中保育が困難になる場合、保育園に子どもを預けることができます。保育時間は、7時から19時までが一般的で、国家資格を保持している保育士が子どもの面倒を見てくれます。

対象の子どもは、0歳から小学校入学前までになるため。保育士以外にも看護師が配置されていることもあります。保育士は親の代わりに、食事・睡眠・排せつ・洋服の着せ替え・遊びなどをおこなってくれます。

幼稚園とは

幼稚園とは上記でも紹介したように、文部省が管轄している教育機関です。対象の子どもは4歳~6歳までとなります。幼稚園教諭の免許を取得している人が、子どものお世話をしてくれます。

保育園とは異なり、幼稚園では、簡単な読み書き・単語の勉強・友達とうまく遊ぶ方法などを教育してくれます。

認定こども園とは

上記で説明をした通り、保育園は児童福祉法に基づき、子どもの保育をおこなう施設であり、幼稚園は学校教育法に基づき教育をおこなう施設になっています。しかし近年「必要なときだけ子どもを預けたい」、「子どもを預けるなら保育だけでなく教育的なこともおこなってほしい」といったように、保護者の働き方やニーズが多様化しています。

このような背景から、設立されたのが「認定こども園」です。0歳から小学校入学前までの子どもに対して保育・教育を一緒におこなってくれる施設になっています。認定こども園では、幅広い年齢の子どもが同じ施設で過ごすことになるため、交流や社会性が身につくというメリットがあります。

2018年の内閣府調査では、認定こども園の数は6,160ヶ所程度とまだ数が多くないのが現状です。

保育園の種類

さらに、保育園の種類とそれぞれの違いについて見ていきましょう。

公立保育園

まず、保育園は公立か私立かという点で大きく分けることができます。

公立保育園は、地方自治体が運営する保育園で、私立保育園との違いは保育方針が一律化されていることです。それ以外の部分では、入園や保育料については大きな差はありません。ただし、設備面については予算に余裕のある公立保育園の方が充実していることが多いです。

公立保育園で働く保育士は公務員保育士と呼ばれ、分類上は地方公務員として扱われます。そのため、他の地方公務員と同じように異動の頻度が高く、同一自治体内の保育園を数年おきに転園します。労働条件は私立に比べると公立の方がよいとされており、残業が少ない、毎年昇給があるという点で私立の保育士に比べて優位にあります。

私立保育園(認可)

私立保育園の運営は、社会福祉法人や宗教法人などの団体が行っており、国や自治体からの補助金がその運営を支えています。

私立保育園の保育方針や具体的な活動については一切が園に任されているので、その園の方針や考えに応じて、独自の保育論に基づいた保育が可能になっています。

上記の公立保育園の特徴とは逆に、職員は同じ保育園で働き続けることが多いです。職員の給与については私立も市区町村の職員の給与ベースを参考にしているところが多いので格差は少ないです。

なお、私立保育園は認可保育園と認可外保育施設(後述)に分けることができます。認可保育園と認可外保育施設との違いは、公立/私立の違いよりも大きな差があります。

認可を受けるためには、基準を満たした設備や職員数、施設の広さ、給食設備、防災管理、衛生管理などの条件を満たした上で、各都道府県から承認される必要があります。そして、認可を受けると国や市区町村からの公費の助成を受けることが可能です。

認可されている園は、一定レベルの保育が行える環境が整っていることになるので、保育士としても保護者としても安心できます。

私立保育施設(認可外)

認可外保育施設とは、私立保育園のうち、自治体からの認可を受けていない施設のことを指します。

認可外保育施設は認可保育施設に劣るようなイメージを持たれがちですが、この点については一概に断言することはできません。

認可外保育施設も認可レベルの基準は満たしてはいないものの一定の基準をクリアしないと設置できない上に、認可の基準は非常に厳しいものとなっているからというのがその理由です。認可保育園は運営方法も細かく決められてしまうので、情操教育やスポーツに力を入れるなど、個性的な保育を目指す保育園はあえて認可を受けないという場合もあります。

また、助成の社会進出が一般的になった昨今では、明らかに保育園が不足している地域も目立ちます。このときに生じる待機児童問題の受け皿となることも認可外保育園の役割となっているため、認可外保育園をただ糾弾することはできないでしょう。

しかし、認可外は設置の最低基準を満たしているかどうかが任意になっているので、結果として保育の内容や質に大きなバラツキがあり、保育の実態が不透明なところが多いのも事実です。

保育士を含めた職員の労働環境も、認可保育園に比べて恵まれていないことは否定できません。実態がブラックボックス化しやすいので、サービス残業や持ち帰り仕事があるような問題がある園もあります。

一方でアットホームな雰囲気や、個性的な保育ができるということもあり、認可外を選択する人もいます。

働く前に保育内容や設備、労働条件などをしっかりとチェックすることが重要です。

ほかにも子どもを預けられる施設はある

子どもを預けられるのは、決して保育園や幼稚園、子ども園だけではありません。

託児所

託児所とは、企業内や病院内に設置されている育児施設。施設内には、保育士が必ずいるので安心して預けることができます。また企業内の施設であれば、お昼ご飯は子どもと一緒にいたりと、少しでも子どもとの時間を増やすことが可能。

そして保育園は行政への届け出が必要なのに対し、託児所では届け出が必要ありません。子どもを一時的に預かり、適切な保育を提供する施設として運営されています。

夜間保育園・24時間保育園

保育園には認可夜間保育園があります。これは11時~22時まで預けることが可能な保育園で、夜間も保育が必要な子どもたちを受け入れます。

18時以降は夕食や睡眠など、リフレッシュに充てられることが多いです。認可の夜間保育園はまだまだ少ないですが、ニーズは年々高まっています。

また、まだまだ数は少ないですが、24時間預けることが可能な保育園も存在しますが、無認可の場合保育士資格を持たずに働いている人がいることもあるので注意が必要です。

病児保育室

通常、病気の子どもは保育園に預けられませんが、病気やけがをしていても預けることが可能なのがこの病児保育室です。

保育所(保育園)が運営する施設、NPO法人が運営する施設、医療機関が併設されている施設の3パターンに分かれます。

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