今こそ見直そう!年功序列のメリット・デメリット6つ

記事の著者:三吉

高度経済成長期に導入された年功序列制度に代わり、現在多くの企業が成果主義を導入しています。

成果主義導入の背景には、これまでの年功序列型賃金制度の維持が困難であることに加え、若手社員のモチベーションアップを図りたい企業側の思惑があります。

一方、成果主義を導入した企業の中には、成果主義がうまくいかず従来の年功序列型の賃金体系に戻した企業もあると言われています。

そこで今回は、年功序列制度と成果主義との違い、年功序列のメリット・デメリットについてご紹介します。

メリット1.社員の社会への帰属意識を高められる

年功序列制度の最大のメリットは、会社への帰属意識を高め、社員の定着を促すことです。

年功序列制度では勤続年数や年齢に応じて給与がアップしキャリアも上がります。そのため、社員が会社に不満を感じている場合でも、「将来出世できるのだから我慢しよう」と考え、大半の社員は転職せず現在の会社にとどまります。

近年、社会的にクローズアップされている問題が、若手社員の早期離職です。企業の人事担当者は社員の帰属意識をいかにして高め、社員の定着を図るか頭を悩ませています。

厚生労働省が平成26年9月に発表した『若年者雇用実態調査の概況』によると、大卒新入社員が3年未満で退職する割合は58.5%に上っています。

メリット2.いいチームワークが生まれる

社員の連帯感が強まることもメリットの一つ。

成果主義の場合は年齢や勤続年数に関係なく、能力のある社員が上位の役職に就くため、場合によっては若年者が年配者に指示を出す可能性もあります。

ベテラン社員の中には、若手上司から指示を受けることに抵抗を感じる社員もいるのではないでしょうか。

一方、年功序列主義の場合、上司は必然的に年長者となるため、部下は上司に敬意を持って接することができます。

メリット3.将来への安心

年功序列制度のメリットはなんといっても将来への安心でしょう。

いずれは出世できる。いずれは給料があがる。ということがわかっていることは、安心感につながります。

また、家庭をもつと、子供が成長するほどにお金はかかるようになるものですが、成長とともに給料はあがり、出費の増加に対応できるため、将来設計がしやすくなります。

自分よりもかなり若い人間に先に出世され、使われるというような辛いことも起きにくく、精神的な負担も軽いです。

デメリット1.事なかれ主義の風土を生み出す

企業は他社との激しい競争に打ち勝つために、新しい試みにチャレンジすることが必要です。

また、近年はインターネットの発展や技術が飛躍的に進歩したことで、企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化し、企業は常に変革を求められています。

しかし、年功序列主義の場合は「大きなミスさえしなければ、確実にキャリアアップできる」という事なかれ主義の風土が作られてしまいます。事なかれ主義は組織の硬直化につながり、会社の発展は望めません。

デメリット2.人件費の高騰

年功序列主義の恩恵を最も受けられるのは年長者です。

年功序列制度で高い賃金を得ているベテラン社員の定着率が高い一方、ベテラン社員と比較して賃金が低い若手社員の定着率は低くなります。

また、社員の高年齢化が進行することにより、人件費が増大します。人件費増加に比例して生産性も高めることができれば問題ありませんが、勤続年数が長いから生産性が高まるわけではありません。

昔の右肩上がりの経済成長は終わり、人件費の抑制に取り組みたい企業としては、人件費の高騰は避けたいところです。

デメリット3.給料がなかなか上がらない

若い人たちのなかには、年功序列制度にデメリットを感じている人も少なくないのではないでしょうか。

勤続年数が短かったり、年齢の若い人にとっては、どれだけ実力があってもどれだけ成果をあげても給料はなかなかあがらない。

また、たいして成果をあげていない年のとった人たちは高い給料をもらっている。これではモチベーションは下がってしまう一方です。

そして、不満を感じる優秀な人材が他の企業にいってしまいます。

年長者にとっては、たいして頑張らなくてもお金はもらえる為、必死に成果をあげることは無くなり、会社の利益は落ちてします。

また、今のような少子化では、若者が少なく年長者が多くなり、会社全体の人件費が高騰してしまいます。

まとめ

今回は年功序列制度と成果主義との違い、年功序列のメリット・デメリットについてご紹介しました。今回紹介したメリットの他にも年功序列制度の良さはあります。

少数ながら年功序列制度を維持する会社もあるようです。

年功序列制度・成果主義のどちらを選択する場合も、変化に迅速に対応できる会社作りを実現するためには「筋肉質の経営」が求められます。

成果主義を導入した企業の多くが今もなお、より良い人事制度を模索しているのです。