時短ハラスメントって何?企業と個人が、お互いに最善策を考えていくことが大切

記事の著者:787369

2018年の流行語大賞に「時短ハラスメント(ジタハラ)」がノミネートされました。2016年9月に安倍首相が内閣官房に「働き方改革実現推進室」を設置したことにより、多くの企業で働き方が見直されています。

それに伴い、No残業Dayや、プレミアムフライデーなどの活動が盛んになっています。しかし同時に「時短ハラスメント」という新たな問題も出てきました。そこで今回は、時短ハラスメントについての原因や解決策を紹介します。

時短ハラスメントとは

時短ハラスメントとは、会社は「労働時間を減らせ」と言うだけで、業務目標・仕事のやり方・タスク量は、以前と全く変わらない状況のことを指します。略して、ジタハラと呼ばれることもあり、SNSを中心に話題になった言葉です。

日本人の労働時間が長いことから国は、「残業や時間外労働を減らそう」という働きが進んでいます。

そのため2019年の4月から順次施行されていく働き方改革でも、時間外労働の上限規制厳守や、時間外労働に対して割増率5割以上の給与支払いを義務付けています。守らない場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金など、かなり重い罰則が課せられるようになりました。

このような市場変化に対して企業は、早く帰るように促したり、20時には完全消灯をおこなったりしています。しかし労働時間が短くなっているにも関わらず、目標やタスク量は以前と同じまま経営をしている会社は少なくなりません。

本労働時間が短くなったことに対し、会社として何かしらの改善策を考えなければ、社員の負担が増えるだけです。

働き方改革という言葉だけ先行してしまい、根本的な解決を企業側がおこえていないことが、時短ハラスメント(ジタハラ)が引き起こってしまっている原因になります。

時短ハラスメントの問題点

働き方改革が施行されたものの、それに対する会社からの改善策がないという企業は多く見られます。

結果、短い時間内で今まで通りの目標を達成しなくてはいけないため、家に持ち帰って仕事をする人が増えています。オフィスにいる時間が減ったことにより、逆に残業代が減り、給与が下がった人もいます。このような状況を、時短ハラスメントと呼びます。

業務改善・効率化という部分まで、企業や部署がきちんと対策をおこなわなければ、本質的に残業・時間外労働を減らすことにはならないでしょう。

プライベートにも、影響が出てしまうことがある

時短ハラスメントの問題は、会社で働くこと以外にも影響を及ぼしています。生活の圧迫や、フラリーマンの出現なども問題に。

残業代目的で、長時間労働をする人は少なくありません。実際、株式会社メイテックの同調査によると、収入が減って困っている人は44.4%と約半数にも登ります。残業が減って嬉しくないと答える人も、13%います。

月収を時給計算して2,000円だった場合、月30時間残業(1日、1時間30分程度)すると、残業代は50,000円/月程度になります。年間では60万円もの額になることに。子どもの学費を残業代で賄っている人もいるかもしれません。

さらに「早く帰れてもやることがない」「家に早く変えると妻に嫌な顔をされる」と言ったサラリーマンは多く、町中をフラフラする社会人であるフラリーマンも増えてしまっているのです。

時短ハラスメントが引き起こる原因

形だけの働き方改革が先行していることにより、企業側の対策が間に合っていないことが大きな要因といえるでしょう。

ジタハラにならずに、労働時間を短縮するには主に下記、3つの方法があります。

  • 1人あたりの生産性の向上
  • 社員数を増加する
  • タスク完了までの納期を伸ばす

1つ目はすぐ改善した結果が現れるものではないでしょう。2つ目に関しても、会社の予算によって社員数を増やすことを躊躇する企業も多いです。また社員を増やす場合、仕事場の拡大や、備品の増加なども考えなくてはいけません。

ほかにも、定時後の問い合わせ対応や、残業代がないと生活が苦しい社員のサポートなども考えていく必要があります。

さらに3つ目に関しては、売上やクライアントとの関係性的に躊躇する企業は多いはずです。

このように企業も、時短ハラスメントを引き起こしたいわけではなく、会社側の対策が間に合っていないことからジタハラになってしまっていることもあるのです。

時短ハラスメントの具体例

ジタハラはさまざまなシチュエーションがあります。身近で起こっていたり、うっかり自分でジタハラをおこなってしまっている場合もあるかもしれません。

  • 最近では「残業するな」という流れがあり、上司から「もう今日は帰りなさい」という指示が出たので、その日は仕事を途中のまま帰宅したが、次の日業務が終わっていないと怒られた。
  • 仕事は業務時間内に終わらせることが普通、残業をするお前が無能なんだと上司から罵られる。
  • 通常の業務内だと仕事は終わらない、ただ残業をしていると上司から注意されたり、いろいろ言われるから家に持ち帰って仕事をしたり、朝早く出社して仕事をするようにしている。

このように、ジタハラにより、より働きにくさを感じている人は少なくないのです。時短ハラスメントを解消するには、企業・個人の両方が、この問題に対し、お互いに解決策を考え、アクションに移していくことが重要といえます。

時短ハラスメントを解消するための、改善策

時短ハラスメントを改善するためには、企業側と労働者側が、お互いに理解をし、最善策を考えることが重要です。

企業側の改善策

  • 1.業務のIT化
  • 最近では、ITの進歩により今まで人の手でおこなっていた仕事が、コンピューターでできるようになったものも多いです。定時後の問い合わせ対応は、機械に任せてみるのもいいでしょう。IT技術をうまく駆使することで、業務の簡略化や、効率化を図ることができます。

  • 2.業務の見直し
  • 業務自体を見直し、無駄な業務があれば省いていくことも大切です。とにかく会議が多い会社などはよくあります。必要最低限な会議にだけにまとめ、資料作成も簡易化するなど対策を考えましょう。

労働者側の改善策

  • 1.仕事量の見直しをする
  • 企業だけではなく、個人でも「やらないといけない業務」「やらなくていい業務」があるはずです。やったほうがいいけど、やらなくていい業務の場合はどんどん、やるのをやめましょう。タスクの優先順位づけによって、自分の楽さが変わるでしょう。

  • 2.正当な残業代を請求する
  • 残業代をタヌキ寝入りすることで、会社はジタハラの対策をやらなくなってしまう可能性があります。より良い会社にするためにも、残業代は正当に請求するべきでしょう。

    社員全員の残業が増えれれば、増えるほど、会社としても何かしらの対策を考えなくてはいけなくなります。

  • 3.仕事の優先順位付け・タイムマネジメントを厳しくおこなう
  • 人間は楽をしたい生き物です。ダラダラ働いてしまっている時間があるかもしれません。コンビニに行ったり、スタバを買ったり、無駄な資料を作成してしまったりと、時間を有効に使えていない人は多いはず。

    もう一度、新卒に戻り、自身のタイムマネジメントをしっかりおこなってみましょう。優先順位がしっかりできていれば、ゆとりを持って働くことができるようになるはず。

耐えられないときは、転職の検討を

今の仕事に耐えられないときは、転職サイトに登録してみましょう。新しい仕事を探すことで、気持ちが楽になるかもしれません。残業が多い会社で働き続けて、体を壊す前に、他の仕事をしたほうが自分のためにもなるでしょう。

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