事例から学ぶ保育園の事故。認可外保育園は事故が多い?

記事の著者:sagiri

保育園には0歳~5歳までの子供が通園できます。そのためさまざまな安全対策をしなくてはいけません。内閣府の調査では、2004年~2017年までの間に、198名の子どもが保育施設の事故で亡くなっています。

保護者は、保育園を信じて子どもを預けています。死亡事故だけではなく、小さな怪我ですら防止をしていかなくてはいけません。

そこで、過去どのような保育園の事故が引き起こっているのか見ていき、今後はこのような事故が起きないように、しっかり対策をしていきましょう。

保育園で起こる事故の種類

平成25年度に認可保育園および認可外保育園において発生した事故は、負傷等が143件、死亡が19件と、厚生労働省から発表されました。

死亡事故は、乳幼児期に圧倒的に多く発生。負傷等は意識不明の他、骨折や火傷、指の切断、唇や歯の裂傷が含まれます。いずれも平成24年度よりも多く、前年度よりも事故が増えているのです。それぞれの事例をもう少し詳しく見てみましょう。

保育園で実際に起きた、負傷事故

負傷事故の報告のうち8割は骨折で、1番多い年齢は遊びが激しくなる5歳児。

  • 5歳の女の子は、遠足先の公園で、友達と手を繋いで芝生の上を歩いている途中、前の友達との間隔を詰めようと小走りをして転んで右肩を打ち、鎖骨骨折。
  • 同じく5歳の女の子、滑り台の階段を上ってきた本児を、階段上部にいた園児が押したことで、落下した。右上腕の手術が必要になり、全治2ヶ月半。

このように走るのが早くなり、高いところに登るなどの行動もできるようになりますから、どうしても怪我のリスクが増えるのです。

また友達との接触による事故も多く、歯が当たって怪我する事故なども増えています。噛まれた場合などは、口中の細菌などの感染の恐れや、切り傷のように鋭利な刃物でできた傷と異なることから、噛みついたわけではなくても噛み傷として報告されます。

おもちゃを取られたなど自分の思い通りに物事が運ばない場合、噛み付いたり、引っ掻いたりと、暴力的な行動をしてしまう子もいます。

保育園で実際に起きた、死亡事故

平成27年度に発生した死亡事故のうち、認可保育園での事故は4件、認可外保育園での死亡事故は15件。

認可外保育園での事例が多いのは、認可保育園の枠が少なく入園できなかった場合に認可外保育園に預けることから、通園している子どもが2歳までの乳児、特に0歳児が多いという理由があります。

  • 1歳女児、窒息死
    保育士がマンツーマンで食事介助をしていたところ、2口目を食べたところで、泣き出す。数回ヒクヒクしたあと、泣き止んだが、呼吸が停止したように見えた。食事が気管に詰まったと判断し、口腔内の確認と背部叩打法実施したが、何も出てこなかった。救急車が到着し、市内の救急病院へ搬送。ICUにて治療。死亡。
  • 0歳男児、乳幼児突然死症候群の疑い
    当該園児の寝息を確認。保育士が声をかけるが反応なく呼吸が無かったため、直ちに別室に移動し、保育士により人工呼吸、胸部圧迫を開始。病院内へ搬送。搬送先病院で死亡確認。
  • 6歳園児、溺死
    2004年11月17日、6歳の女の子が誤って多摩川に転落。警視庁や東京消防庁などがヘリコプターで捜索し、約2時間後に浮いているところを発見。病院で死亡が確認された。

乳幼児突然死症候群(SIDS)のように乳児特有の病気もあり、結果的に死亡事故が発生しやすくなってしまう認可外保育園。

死亡事故の原因には病死・窒息死・溺死などがありますが、いずれも発見と応急処置を迅速におこなうことが大切です。

保育所で事故が起こる原因

保育園で発生する事故のうち、もっとも多いのは転倒事故。お友達同士で手をつないでいる時や、物の取り合いなどのトラブル時に腕を引っ張ったりしてバランスを崩し転倒してしまうパターンが多いです。

複数人で転倒してしまうと、脱臼や骨折などの負傷につながることもあるため、上手に遊ぶ方法を普段の活動時から教えていく必要があります。転倒事故の次に衝突事故が多く、柱にぶつかったり、お友達とぶつかるなどといったことは、小さいクラスには特によくあることです。

保育園での事故を未然に防ぐために

労働災害を考えるさいに、よく言われるハインリッヒの法則。1930年代、アメリカのハインリッヒ氏が労災事故の発生確率を調査したときに発表した法則です。

これは、1つの大きな事故があったとき、その背景には29件の軽い事故が存在し、そしてその背景には300件ものヒヤリ・ハットが存在しているというもの。

この法則から、ヒヤリ・ハットを見つけたときにキチンとした対応をしていないと、いずれ大きな事故につながることがわかります。逆にいえば、ヒヤリ・ハットに丁寧に対応していれば、大きな事故を未然に防ぐことができるということです。

また定期的に過去の事件例をあげ、どのように対応しておけばよかったのかなどの、保育士勉強会などの実施も非常に大切といえるでしょう。

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