保育園での読み聞かせの狙い・コツ・おすすめ絵本とは?

記事の著者:sagiri

ベネッセが2015年に3歳~5歳児を対象におこなった調査では、約3~4割の子どもがほとんど毎日、1人で絵本や本を読んでいるそうです。自宅でも年少では31.8%、年中では25.5%、年長では17.8%の保護者がほとんど毎日読み聞かせをおこなっているようです。

読み聞かせは、年齢が上がるにつれおこなう回数や頻度は下がっていきますが、年相応の絵本を読んであげることは教育上、非常に大切な要素になるといわれています。

多くの心理学的研究で、読み聞かせは、子どもの創造力を育くみ、言語能力を高め、人間関係を豊かにすることを報告しています。そんな読み聞かせですが、保育園でおこなうときのコツやおすすめの絵本などはあるのでしょうか?

絵本がもたらす子どもたちへの効用

絵本スタイリスト®である景山聖子氏によると、「絵本は語彙力・文章理解力・記憶力を鍛えることができる」と話しています。

大人でも欲しい語彙力は、たくさんの言葉に触れることにより増えていくものです。そして多くの言葉を理解することで、小さいうちから文章理解力を高めることができます。

また脳神経外科医の林成之教授は、「脳は、情報が多角的に重なることで、より強く記憶する仕組みを持っています」と自身が執筆している『困難に打ち勝つ「脳とこころ」の法則-ゾーンと海馬があなたを強くする-』の書籍の中で語っています。

絵本の読み聞かせは、文字を読み、絵を見て、話を聞くという3つの視点から情報収集していることになります。そのため、言葉やストーリーを記憶する力を鍛えることにも繋がるのです。

この語彙力・文章理解力・記憶力は大人になっても必要とされる能力。この話から読み聞かせは、子どもの教育に大変いい効果を与えていることがわかります。

保育園で絵本の読み聞かせをするときのコツ

学習能力をあげるために必要だとはいえ、毎日義務のように絵本を読み聞かせるのは間違っています。小学校に上がっても本を読むことが好きになるよう、子ども達が喜んで読み聞かせを聞けるような状態にすることが非常に大切なことです。

それでは読み聞かせをするときの具体的なコツを紹介します。

いつもの声の大きさをキープ

子どもたちに読み聞かせをする時はついつい声が大きくなってしまいますが、必要以上に声を大きくする必要はありません。

声の大きさはいつも通りでも十分聞いてくれますので、いつも会話している程度の大きさで読み聞かせをしましょう。

繰り返し言葉はリズミカルに読む

絵本にはよく繰り返しの表現が使われます。

そういった部分は少し意識してリズミカルに読んであげると、子どもたちも楽しんで聞いてくれるでしょう。

登場人物になりきらない

絵本の中の登場人物に感情移入して少しオーバーな表現になってしまうことがありますが、登場人物になりきらなくて大丈夫です。

子どもは絵本の読み聞かせの最中にも想像力を働かせているので、あまりにもオーバーな表現をすると子どもの想像を邪魔してしまいます。

登場人物になりきらず、オーバーになりすぎないように読み聞かせてあげると良いでしょう。

絵本は動かさない

読み聞かせをしている最中は絵本はあちこちに動かさないように注意しましょう。絵本を動かしてしまうと、せっかく夢中になっている子どもの集中力が途切れてしまいます。

絵本は一定の場所で固定して読み聞かせをすることを意識しましょう。

表情に気を使う

読み聞かせなので声だけに意識が向いてしまいがちですが、表情にも気を遣いましょう。少し怖いシーンは表情を抑えて、楽しいシーンは笑顔を浮かべて読んであげるのがポイントです。

表情に気を付けると、声にも表情が現れてくるので、より抑揚が出て聞き入ってくれるはずです。

アドリブは入れない

絵本を読み聞かせているとついついアドリブを入れてしまいたくなりますが、アドリブは入れないように注意しましょう。

絵本は文章と絵がぴったり合うように作られているので、リズムが崩れてしまいます。

言葉を聞かせてあげるつもりで読む

0歳や1歳の子に読み聞かせをするときには、話を聞いてもらおうとするよりは、言葉を聞かせてあげるつもりで読み聞かせをするのがいいでしょう。

まだ0歳や1歳では絵本の内容を理解できるわけではありません。0歳ではまだあまり視力がない子もいます。そのためゆっくりと言葉を覚えてもらうつもりで読んであげることがおすすめです。

絵本の内容に興味を持って指さしたり手をかざしたりしたら、それに反応してコミュニケーションを取ると良いですね。

子どものペースや興味に合わせて読む

1歳を過ぎると、同じことをじっとしておこなうのは難しくなってきます。しかしここで子どものためだと、無理やり読み聞かせをするべきではありません。絵本を読んでいる時に子どもがページをめくってしまったり、飽きてきてしまった場合には状況を見て省略してみましょう。

また、絵本をめくること自体が楽しいようであれば、そのままめくらせてあげて一緒に遊ぶと良いでしょう。

子どもが楽しめそうな時間だけ読み聞かせをしてあげることが大切です。1ページ目から読む必要もありませんし、最後まで聞かせなくてもOK。逆に、大人が読ませたい本を押しつけたりするべきではありません。

この時期は言葉や絵に興味を持つ時期。絵本の楽しさを知ってもらい、定期的に本に触れる時間を作ってあげることが大切でしょう。

大人も一緒に、絵本を読む体験を楽しむ

2~3歳になると、簡単なストーリーは理解できるようになってきます。だからといって難しい本を選び必要はありません。子どもが好きな本を読み聞かせてあげましょう。

そしてこの時期になってきたら、絵や文字だけではなく、絵本の世界の楽しさも教えてあげましょう。読み終わったあとに、感想をいってあげたりするとストーリーへも興味を持ってくれるはずです。

また絵本の世界に入り込んでもらうためには、子どもから質問がない限り、ずっと読み続けてあげることが大切。集中力が切れないように、声を変えてみたり、工夫もしてみましょう。

解釈の正解を決めつけない

5~6歳になると、自分1人でも多くの絵本を読めるようになってきます。しかし可能であれば、読み聞かせることは続けてあげるべきです。語彙力・文章理解力・記憶力は読み聞かせによって高まるのです。子どもに読んでもらってもいいでしょう。

そしてこの時期になると読み終わったあとに質問をしてきたり、感想を話してくれるようになるかもしれません。このとき子どもの感じたこと、考えることに正解・不正解を求めてはいけません。

自由に本の解釈をすることで子供の想像力は育ちます。あくまでも絵本に否定的な感情を持たせないことが大切です。

紙芝居では役になりきる

紙芝居は絵本とは異なり後ろに字が書いてあるため、紙芝居の後ろに顔を隠して読むものだと思いがち。しかし紙芝居の後ろからは声が届きにくく子どもたちが集中できない場合があるので、少し顔を出して読み聞かせるようにしましょう。

紙芝居は芝居というくらいですから、読み手は役者のように役になりきって読むのが良い読み方です。場面によって大きな声や小さな声を使い分け、声色を変えるなど工夫して、子どもたちが興味を持てるように読み進めます。

絵の中で注目してほしいところを指差したりするのも効果的。お話が終わった後にどんな内容だったか子どもたちに質問するのも、お話をよく聞いて考えることができるようになるおすすめの方法です。

乳幼児におすすめの絵本

わにさんどきっ はいしゃさんどきっ

五味太郎ワールド全開の本。わにさんと歯医者さんは最初から最後まで同じセリフを言っているのですが、絵を見るとお互いの心境がよくわかる、面白い絵本です。

歯磨きの大事さも伝えられるので、読んだ後は歯磨きを頑張れるようになるでしょう。

どうぞのいす

どなたでもお使いくださいという意味で書いたはずのうさぎさんが作った「どうぞのいす」という看板が、おかしな勘違いを生み連鎖していく内容です。

どの動物たちも優しい表情で、思いやりにあふれています。

しろくまちゃんのホットケーキ

お手伝いが大好きな子どもたちは、自分でお料理を作るシチュエーションがお気に入り。

この本を読むたびに、ホットケーキが作りたくなります。

幼児におすすめの絵本

こんとあき

子どもだけで出かけることは、子どもにとっては大冒険。

あきが抱いているぬいぐるみは、誰しもが持っている愛着のあるものと重なります。

きょうはなんのひ?

娘がママにお手紙を書きます。内容はなぞなぞで、答えを探すとまた次のお手紙。

会社のパパも巻き込んだ大がかりななぞなぞに、最後は心があったかくなります。

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