保育士の持ち帰り残業について。3割の保育士が持ち帰り残業に悩んでいる

記事の著者:757836

保護者に代わって子どものお世話をするのが、保育士の主な仕事です。しかしその他にも、会議や保育記録の記入、連絡帳の更新、掃除、行事の準備、教室の飾り付けなど、お世話以外にも仕事はたくさんあります。

とくに行事の準備や、保育記録の記入などの事務作業は、子どもが帰宅したあとに対応することになります。

共働きによる預かり保育時間の延長化、人材不足によるタスク量の増加に伴い、保育士の持ち帰り残業も増えているのが現状です。場合によっては充分な睡眠を取れないまま翌日出勤するケースもあるそう。

今回は保育士の持ち帰り残業について紹介するのとともに、改善方法についても併せて話していきます。

保育士は、どのくらい持ち帰り仕事をしている?

株式会社ウェルクスの調べによると、約200人の保育士のうち「ほぼ毎日持ち帰り残業をしている人」は32.8%となっています。3割もの保育士が持ち帰り残業に悩まされていることに。

さらに持ち帰り残業をおこなっている時間は、「1~2時間」約50%、「2~3時間」約30%となっています。なかには、4~5時間と答える人もいました。

2017年6月に発表されている全国保育協議会の調査によると、ほとんどの保育士が毎日1時間程度残業しています。

平日に自由時間を作るのは、ほぼ不可能

9時に出社し、1時間残業して19時に退社。20時に帰宅し、22時まで持ち帰り残業をし、次の日も9時出社というような日常を送っている保育士は多いのでしょう。ひとり暮らしであれば、家事もしなくてはいけません。

平日の自由時間は、ほぼないと言っても過言ではないのでしょう。

なぜ保育士は、持ち帰り残業が多いのか?

持ち帰り残業が多い理由は、人手不足。保育業界の大きな問題であり、これによって1日8時間で、子どもの世話、事務作業を全てこなすのは難しくなっているのです。

また上下関係がはっきりしている保育業界。先輩保育士が残業していれば、新人・後輩保育士が先に帰宅することは難しいでしょう。

保育士業界ならではの、手作り文化が大きな負担に

保育士業界は、手書き・手作りの文化が根強く残っています。クラスだより・保育記録は、すべて手書き。間違えたら作り直し、書き直しなど、手作り文化が大きな負担になっているのは間違いありません。

持ち帰る残業タスクも、作ったり、書いたりする事務作業が多くなっています。

  • 保育経過記録
  • クラスだより
  • 誕生日などの、各種イベント告知カード
  • 行事の小道具作成

おもちゃを保育士自ら作成するケースもあるなど、勤める保育園によって、持ち帰る残業タスクには違いがあります。パソコン導入や備品は発注するなど、外部にお願いできる部分は依頼をおこなうことも、負担を減らす1つの手段かもしれません。

持ち帰り残業には、基本的に無報酬

持ち帰り残業の問題は、プライベート時間の減少・睡眠時間が短くなることにプラスし、「無報酬」という点も気になる部分です。

持ち帰り残業が当たり前になっているからこそ、保育園側に申請することも難しいといった現状があります。

そのため持ち帰り残業は、サービス残業になってしまうことが多いのです。しかしサービス残業は違法です。労働基準法37条には「時間外労働(残業)、休日に労働した場合は割増賃金を支払わなくてはならない」と明記してあります。違反した場合、懲役6ヶ月以下又は30万円以下の罰金が課せられます。

ただし持ち帰り残業を表面化させることは難しく、これまでの業界文化的に、いきなり改善がされることはないでしょう。

持ち帰り残業を減らす方法

持ち帰り残業は、上記でも紹介したように違法ですが、先輩などの目もあり、断ることは難しいはず。そこで少しでも、持ち帰り残業を減らす方法を紹介していきます。

  • スキマ時間を有効的に使う
  • 他の保育士と上手く連携する
  • まとめて作業
  • 持ち帰らないという固い意志をもつ

苦手な作業があれば得意な保育士に任せる、変わりに得意な仕事は率先しておこなうなど、保育士同士でうまく連携して、仕事を進めていくことが大切です。

子どものお昼寝時間を利用したり、再利用できそうな物は使い回すなど、仕事を早く終わらせる方法と一緒に、減らす方法を考えることで、持ち帰り残業は減らせるはずです。

「仕方ない」と諦めるのではなく、改善策を考えることで、保育士同士の結束が深まり、結果的にタスク効率化につながるでしょう。

あまりにも、持ち帰り残業がひどい場合は

あまりにも職場の労働環境がおかしい場合は、転職を考えてもいいでしょう。せっかく保育士になったのに、体を壊して働けなくなってしまっては元も子もありません。

他保育園への転職をすることで、心身ともに楽になる可能性もあります。労働環境を改善させたいのであれば、まず転職サイトに登録してみましょう。

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