職場でのモラルハラスメントの対処法。萎縮すると、言動がエスカレートする可能性がある

JobStep編集部
公開, 更新 , セクハラ・パワハラ

イシン株式会社が2018年におこなったアンケートによると、職場でハラスメントを見聞きしたことがあると答えた人は74%に。

そもそもモラハラとは、モラルハラスメントの略語で、言葉や行動によって相手を精神的に傷つけることです。直接的に目に見える暴力がおこなわれるわけではないため、被害が表面化しにくいという特徴があります。

たとえば、ランチやミーティングの仲間外れ・挨拶の無視・わざとホウ・レン・ソウをおこなわないなどが、具体的なモラハラとしてあげられます。

そんなモラハラをもし受けてしまった場合、どのように対処するべきなのでしょうか?

職場でのモラハラの特徴

モラハラとは、モラルハラスメントの略称です。言葉や態度で相手に精神的な苦痛を与えることを指します。

パワハラ(パワーハラスメント)と混同しがちですが、パワハラとは業務上の立場を利用し、上の立場の人間が部下に対して嫌がらせを行うことです。一方モラハラは、立場などは関係なく、特定の相手に対して行われる精神的暴力のことをいいます。

モラハラは職場全体の活気を損なわせ、労働者のモチベーションを低下させ、能力を発揮することを難しくしてしまいます。

職場でのモラハラにはどんなものがあるのか、特徴を紹介していくので、あなたが受けている行為がモラハラなのかを確かめてみましょう。

意図的な無視

業務に関することを質問したり、相談や報告をしても、聞こえているのに無視される。このようなことが一度だけでなく何度も繰り返されるようなら、それは立派なモラハラです。

全て否定される

意見を述べても頭ごなしに否定され、反論すると大きな声で威圧してきたり、自分の主張を押し付けてくることがあれば要注意。

新人の場合、自分が悪いのかもしれないと思ってしまう場合が多いですが、注意深く、何をどんな風に否定してくるか、客観的に見てみ流ことが大切です。自分が従うべき内容を相手が言っているかを意識してみましょう。

陰口をたたく

弱点や欠点、仕事の失敗などを話しの種にあげつらい、陰口をたたいて自分を優位な立場に置くという行為も立派なモラハラです。

こういった陰口を、本人のいないところでコソコソ広めるパターンと、むしろあえて本人の目の前で陰口をたたく場合もあります。陰口を言って嫌な思いをさせる行為をモラハラに当たります。

退職を促す

仕事のミスをしたときなどに、真っ向から「役に立たないから退職しろ!」や、「会社に必要ない」などと言うこともモラハラに該当します。

妊娠や出産に対して退職を促してくる場合は、マタハラ(マタニティハラスメント)という言葉も使われています。また、前例が無いから、という理由で退職を促してくる場合もあるようです。

育児休暇は会社の規則や雇用形態によって取得できるかできないかは変わってきますが、産前産後休暇は全ての働く女性に認められています。

仕事を極端に増やされる、または極端に減らされる

まだ仕事が終わっていないのにわざと自分にだけ仕事を割り振ってきたり、物理的にこなせない仕事量にも関わらず、その作業の遅れを責めてくるなど、精神的に追い込んできます。

それとは逆に、やる気も能力もあるのに極端に仕事を減らされたり、雑務ばかりやらされるケースもあります。どちらも仕事に対する意欲と自信を失わせる精神的な暴力行為です。

プライベートに干渉してくる

業務に関係のないプライベートな部分に過剰に干渉してくるのも、職場のモラハラと言えます。休日の過ごし方や個人的な情報、配偶者や両親、兄弟などの身内に関してしつこく干渉してきたり、突然自宅に押し掛けてくるなどの被害もあるようです。

モラハラをする人の特徴

モラハラをする人は、自己愛が強いゆえに不安を抱えており、自分が相手よりも優れていることを認知することで、自分を肯定することができます。

ちょっとしたひがみから人格の歪みまで、モラハラが始まるきっかけは様々です。相手をよく見極めて、適切な対処をすることで自分の身と労働の権利を守りましょう。

コンプレックスの塊の人

学歴コンプレックスや容姿にコンプレックスがあり、相手に対する僻みから傷つけようとしてくるタイプです。

僻みからモラハラに走ってしまうこのタイプの人には、あえて自分は完璧でないアピールをしてみたり、相手を褒めまくることで関係が改善される可能性があります。業務に支障のない小さなミスをしてみることで相手が安心して僻みの気持ちが消える場合もあるようです。

人格に問題を抱えている人

相手に何をしても全く罪悪感を抱かない反社会性人格障害や、自分のことしか考えられない自己愛性人格障害などが起因している場合は、個人的に相手に関係改善を働きかけてもほとんど効果はないでしょう。

こういう人と出会ってしまったら、直接相手に働きかけず、職場に事実を相談することをおすすめします。相手が罰せられたり、他部署に異動となるかもしれません。

効果が無かったり、余計に被害が大きくなった場合は、自分から異動願いを出すなど、悪い縁を断ち切りましょう。このようなタイプの人のために悩んだり時間を割くことが無駄なのです。自分らしく活躍できる場所を作りましょう。

単に口が悪い人

個性や性格的に横暴な印象を与える人がいます。また、方言のせいで怒っているように感じさせるケースもあります。

相手の言動にストレスを感じる時もあれば、ふとした時に相手の単純さに気づいたり、自分以外にも同じような対応だな、と感じる場合などは、悪意なく口が悪いだけの場合があります。

一度とことん話し合ったり、飲みに行くタイミングがあればチャンスです。相手のきつい言動でたまに傷ついている事実を伝えることで、その後言動に気を付けてもらえたり、打ち解けられる可能性があります。

職場でのモラルハラスメントの対処法

今回取り上げた例以外にも様々なモラハラや、モラハラをする人は存在します。人間関係のいざこざはどこでも起こり得ますが、仕事に差し障りが出るようなら明らかにルール違反です。

モラハラやパワハラに合う人は、相手を責める前に自分を責めてしまうなど、得てしてまじめで誠実な人が多いです。良心を逆手にとって相手をさらに付けこませてしまうのです。

パワハラは大声で怒鳴られたりと、目に見えるハラスメントですが、モラハラは目に見えません。そのため、本人が悩みを抱え込んでしまうことが多く、精神的に病を患ってしまうことが多いです。

そのためモラハラを受けたら、まずは被害に受けていることを周囲に知ってもらうことが大切になります。具体的な対処法を見ていきましょう。

モラハラ発言は相手にしない

モラハラをする上司の発言は、仕事に関する指示以外は相手にしない姿勢を貫きましょう。ほとんどが自己顕示欲を示したい発言なので、あなたには関係ありません。

それでも、モラハラが含まれる発言が長く続いたり、無視できない場合、精神的に追い詰められてしまいます。一人で抱え込んだり、対応しようとせずにできるだけ早く周囲の人に相談し、助けを求めましょう。

プライベートな情報は言わない

良好な関係を築けていない上司には、仕事以外の個人的な情報は話さないようにしましょう。もし聞かれても適当に流すようにし、メールアドレスやLINEのID、SNSのアカウント名も教えないようにしましょう。

会社以外ではモラハラ上司との関係はしっかり切り離し、職場でモラハラを受けているとしてもプライベートな時間に引きずらないことが大切です。プライベートには上司も部下も関係ありません。

自分を責めずに労わる

毎日通う職場でモラハラ上司と顔を合わせることは精神的だけでなく、身体にも異常をきたす場合もあります。自分で自分を責めてしまう精神状態に陥る前に自分の体と心を毎日労わってあげましょう。

モラハラ上司への対策行動を始める前に、まずはしっかり心と体を休ませてあげましょう。

自分のマインドを変える

モラハラを受けやすい人は、他人に嫌な思いをさせてはいけない、大人や上の人の言うことは聞かなければいけない、という癖がついているので、素直に受け入れてしまう習慣が身についてしまってることが多いです。

じっと我慢し、自分が悪いと責めてしまう性分が、モラハラを受ける現実をつくってしまっているのです。

あなたのマインドが変わり、行動が変化していくことで、モラハラ上司はあなたへのモラハラで自分を満たすことができなくなり、モラハラ行為をする意味がなくなっていくはずです。

味方を増やす

モラハラの被害は自分一人で抱え込まないようにすることが大切です。相談しやすい上司や同僚に助けを求め、集めた証拠を見せるなどして味方を増やしましょう。

相談するには勇気がいるかもしれませんが、精神的に追い込まれる前に理解者を見つけましょう。

モラハラであることを本人に伝える

とても勇気がいる行為ですが、対策としては必要な行為です。

モラハラ上司に直接「人格を否定する発言はやめてください」または「業務連絡は口頭でなくメールで流してください」など、一度は直接モラハラ上司に伝えます。この内容もメールや手紙でも構いませんが、必ず記録に残しておきましょう。

モラハラ行為をしている人によっては、自分の行為がモラハラだと気づいていないこともあります。勇気を出して伝えることが解決の1つでもあります。

モラハラ上司の上司や、社内機関に相談する

上司のモラハラで業務に支障が出た時点で、さらに上の上司や相談窓口に相談しましょう。1回では結果は出ないかもしれませんが、2回、3回と、諦めずに相談することで効果が出てくるはずです。

相談窓口が社内に無い場合は、労働基準監督署や、モラハラに強い弁護士を探して相談することをおすすめします。専門的なアドバイスや、モラハラ上司のタイプ別によっての対策も一緒に考えてくれます。

労働基準監督署に相談する

上記の方法をとっても被害が一向に収まらなかったり、会社が何も対応してくれない場合には、労働基準監督署に相談してみるのもひとつの手段です。

労働基準監督署は基本的に労働者の味方です。具体的な解決策を教えてくれたり、あなたの代わりに会社側に訴えてくれるかもしれません。

弁護士に相談する

モラハラの被害は人には相談しにくく、会社の上司や同僚にも相談できないことも多いでしょう。労働基準監督署にも取り合ってもらえなかった場合は、思い切って労働関係に強い弁護士に相談するのもひとつの方法です。

スムーズな対処方法を見つけてくれたり、必ずあなたの味方になってくれるでしょう。

すぐに謝らない

モラルハラスメントの加害者は、こちらにまったく非がない場合でも突然攻撃してくる場合があります。

そんなとき、ついすぐに謝ってしまいがちですが、一度立ち止まってみましょう。謝罪をしてしまうことで、相手が調子に乗ってしまう場合もあります。謝ったことで、モラハラが激化する可能性もあるため、安易に謝罪をするのは危険です。

わけのわからない叱責を受けた場合は、冷静に「それは○○ということでしょうか?」と堂々と確認してみましょう。とにかく弱腰でいると相手に付け込まれますので、冷静に対処することが大切です。

自信を持ち続ける

モラルハラスメントの加害者は、相手の弱い部分をついてくる傾向にあります。そのため常に自信が無さそうに振る舞っている人に対して、モラハラを決行することは非常に多くなっています。

人間だれでも弱いところがあります。コンプレックスに感じていることがあったとしても、堂々と自信たっぷりにふるまうことで、加害者の付け入る隙をなくしましょう。

自分は弱いものではないとアピールすることが大切です。

あくまで仕事上の関係と割り切る

モラルハラスメントの加害者に対しては、仕事上やむをえない場合のみ相手をして、それ以外は無視するのも有効です。

仕事以外のところで、加害者のために頭を悩ませたり、真剣に向き合うのは、はっきり言って時間の無駄です。

加害者を無視することで、余裕ができてきたら、他のことに力を入れたりして、加害者のことを頭からどんどん消していけばいいでしょう。

距離を置いてみる

職場のモラルハラスメントの加害者は、上司や先輩といった、仕事上の関係で切っても切れない関係であることがよくあります。

その場合は、最低限の接触にとどめて、必要以上に仲良くなろうとしないほうが賢明です。はっきりいって、モラルハラスメントの加害者は、どんなに話し合っても変わりません。

まともに相手をしても時間を浪費するだけなので、早く逃げたほうがいいかもしれません。

なるべく明るく、普段どおりに振る舞う

モラハラ加害者は、自分の言うことに従わせたいという欲求が大きいです。被害者が萎縮し、言うことを聞けば聞くほど、言動はエスカレートしていく可能性が高まります。

そのため、何を言われても動じずに、明るく普段どおり振る舞うことで、あなたがターゲットから外れる可能性は非常に高まります。「悪意など全く気にしていないし、やりたいなら好きになっていればいい」という態度を貫き通すことが大切なのです。

証拠を集めておく

嫌がらせでありがちなのが、相手を問い詰めても「言ってない」「やってない」「それは指導だ」とのらりくらりと逃れられてしまうこと。

そこで逃げられないように、証拠を集めておくのが大切です。ボイスレコーダーを常にポケットに入れておいたり、いじめの内容のメールを保存しておいたり、日記にいつ・誰に・何をされたかを記録しておいたりすることを続けておけば、全面対決するときに大変有効になります。

転職する

上司や担当窓口にモラルハラスメントの被害について相談しても、誠意ある対応が得られるとも限りません。あまりにも仕事に支障が出るような場合は、転職を考えるのも1つの手段です。

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