保育士の仕事内容とは?勤務先によって、働き方も変わってくる

JobStep編集部
公開, 更新 , 保育士

男性も女性も、正社員フルタイム勤務の共働きをする人が増える世の中で、大切なお子さんが過ごす場所である保育現場は、現代の世の中でとても重要な役割を担っています。待機児童問題など「自分の子供を保育園に行かせたくても行かせられない」という保護者の声も多く、新しい保育施設も多く立ち上がるなど、保育士の需要はとても高くなっています。

一方で、過酷な労働環境による保育士の人手不足も問題となってきました。

そんな保育士ですが、日常的にはどのような仕事をして、どのようなスケジュールで勤務しているのでしょうか。以下にご紹介していきます。

保育士の仕事内容

保育士は主に保育園で勤務をして、保護者に変わって子どもの面倒を見ることになります。

具体的な仕事内容は以下のとおりです。

子どもの状態把握

朝1番におこなうのは、不安定で手を出してしまう子や相性の悪い子、噛み付き癖のある子、口に何でも入れる子など、園全体で把握しなければいけない子どもの情報を確認する事です。

朝礼がある保育園では朝礼で確認しますが、朝礼がない保育園では情報共有のパソコンや連絡帳を使って確認します。ここで読み落としをしてしまうと、重大な事故に繋がるので注意が必要です。

保護者対応

朝子どもが登園してきた際には、体や顔全体を見て怪我がないか確認し、怪我があった場合には園外での怪我である事を保護者に確認する必要があります。そうしないと保護者から、保育園で出来た傷だと言いがかりをつけられてトラブルに陥る危険があるからです。

帰りは園であったこと、家庭で注意してほしい事などを保護者に伝えます。言い方に気を配らないと、保護者との関係性が崩れてしまうので細心の注意が必要です。

遊びの見守り

子どもが遊ぶのを見守るのも、保育士としての大切な役割です。

怪我しそうな場面を未然に防いだり、誰がどんな遊びに興味を持っているのか、誰が誰と遊んでいるのか、孤立している子どもはいないかなど、これだけの事を頭に入れて見守らなければいけません。

絵本の読み聞かせ

子どもは絵本が大好きなので、保育士の絵本の読み聞かせは非常に重要なお仕事の1つです。子どもは絵本から感性を培い、想像力を鍛えます。

そのトレーニングの邪魔にならないためにも、つっかえてしまったり、読み間違えたりする事のないように、普段からすらすらと読む練習が必要です。

連絡帳記入

子どもの普段の保育園での様子や、家庭での様子を確認する重要なツールである連絡帳。面と向かっては言えない事を書く保護者も多いので、連絡帳を適当に書いてしまうと、保護者との良好な関係を崩しかねません。

また、保育園で自分の子どもがいじめられていないか、ちゃんと遊べているか心配する保護者も多いので、園での様子も詳しく書く必要があります。

掃除

保育園は経営が大変な所が多いので、掃除専門の職員を雇ったりすることは到底できず、全て保育士が掃除をするのです。

トイレ掃除から、ペットを飼っているクラスはペットの世話、玩具の消毒や片付け、食事後の机や床の清掃、外掃除など、やる事は山のようにあります。子どもがお昼寝している間や、子どもが帰ってから残業して行う保育園が多いです。

環境作り

季節に合わせた壁の装飾や壁面制作、園外保育に出掛けて持って帰って来た木の実などの加工など、子どもが四季を身近に感じられる環境を作る事が保育士には求められます。

また四季折々の行事の準備や打ち合わせ、子どもの発達に合わせたお部屋の配置替えも、全て保育士が取り決めます。子どもの成長をしっかり把握し、どんな配置があるのか勉強しておきましょう。

設定保育の準備

子どもの発達に合わせ、目的を持って子どもに何かをさせる設定保育ですが、その準備から導入、実践と反省まで、全て保育士1人または2人でおこなわなければいけません(乳児クラスは複数担任)。

たとえば色を学ぶため目標を立てて塗り絵をおこなうだけでも、綺麗に全ての色がそろった色鉛筆を30人分用意し、季節やテーマに沿った塗り絵を探し、導入でどんな話を入れるのか、実践で起こりうるトラブルを想定して対応を練るなど、さまざまなことを思案する必要があります。

保育士は、子どもと遊ぶだけの楽な仕事ではないのです。

保育士の勤務体制

保育士等確保対策検討会が2015年に調査した結果では、保育士1人1日当たりの主な業務を下記のように発表しています。

子どもと向き合うことが多い保育士ですが、ほかにも環境整備・掃除・行事の制作物など細かな業務が多いようです。

  • 室内遊び:1日における業務時間63分
  • 会議・記録・報告(施設内の活動):53分
  • 表現活動への支援:38分
  • 愛着・スキンシップ:32分
  • 食事摂取の援助:29分
  • 挨拶・日常会話:26分
  • 就寝の援助:25分
  • 着替え:17分
  • 連絡帳:14分
  • おやつ(食間食等):12分
  • 児童の行動への指導・関係調整:11分
  • 掃除:10分
  • 保育の計画・準備・調整:9分
  • ミルク・離乳食等:8分
  • 職員の行動:8分
  • 登降園時のコミュニケーション:8分
  • 降園時の送り出し:8分
  • 保育の記録:7分
  • 排泄の対応:7分

上記のように、基本的には子どもと関わる時間が長くなっていますが、会議・記録・報告や連絡帳、掃除、保育の計画・準備、保育の記録などの、事務作業も仕事のひとつとしてあります。

また調査の結果で、保育士のいちばん負担となっている業務は、会議・記録・報告となっています。

保育士の勤務時間は?

多くの保育士が、園児と向き合う業務が終わったあと、掃除や制作物の作成などに取り掛かります。とくに制作物の作成は、緻密な作業でなかなか終わらず、持ち帰り仕事として自宅でも仕事をしている方も少なくありません。

株式会社ウェルクスの調べによると、保育士の実質的な労働時間は1日に10~12時間ほどとなっているようです。

2017年6月に発表されている全国保育協議会の調査によると、ほとんどの保育士が毎日1時間程度残業しています。また、3割程度の保育士はほぼ毎日持ち帰り残業をしていて、その持ち帰り残業の時間は「1~2時間」「2~3時間」という人の合計が80%を超えました。

1日の勤務時間である8時間に、残業と持ち帰り仕事の時間を足すと、労働時間が10~12時間となる保育士も珍しくありません。

株式会社ウェルクスによると、一般的に保育士の帰宅時間は約4割が19時~20時、約2割が20時~21時と言われていますが、自宅での仕事も合わせると深夜近くにまでなることもあるでしょう。

最近では、延長保育を利用する保護者が多く、遅くまで園児の預かりをおこなっている園では、さらに保育士の勤務時間が伸びてしまうこともあるようです。

勤務先別でみる、保育士の仕事内容

基本的に保育士は、保護者の代わりに子どものお世話をするのが仕事になります。

しかし勤務先によって対象にする子どもの年齢・性格・特徴などが異なります。そのため、保育士としての接し方、働き方も変わってきます。自分はどの勤務先で仕事をするのがベストなのか確認をしてみましょう。

保育園

保育士といえば保育園を思い浮かべる人が1番多いでしょう。保護者が働いているなどの理由で、日中の保育が難しい児童を預り、保護者に代わって保育していく通所の施設です。

勤務時間は労働基準法に則り原則8時間。保育園は7:00~19:00に空いており、保育士は朝晩・遅番で担当を分けて勤務をすることが多いです。

保育園での仕事内容は、基本的な生活習慣を身につけられるような指導をします。朝から夕方までの長い時間を過ごすため、子どもにとって伸び伸びとできる環境を心掛けることも大切です。

また集団生活の大事さや相手の気持ちを理解することなど、成長するために必要な事を安全に注意しながら指導をしていきます。

ほかの保育施設よりも幅広い年齢の子がいることが特徴の1つ。受け入れられる児童は0歳~6歳になるので、年齢に合わせたコミュニケーションや教育を臨機応変におこなえる力が求められます。

乳児院

乳児院とは、保護者の病気や死亡など何らかの理由があって、家族と一緒に生活を送ることが難しい新生児から2歳くらいまでの乳幼児の暮らす施設です。

乳児院は保育園とは異なり、入所する子どもたちの生活の拠点(家庭)となるため、働く職員は親代りとなって育てていくこととなります。

仕事内容としては、保護者の代わりに養育をし児童相談所や保護者とのやり取りや育成の記録などです。保育士は子供達が安心して生活が送れるようケアをおこないます。

ミルクや離乳食、洋服を選んだりと家庭で保護者がおこなうことにプラスして、子どもが保護者の元に帰れるようにサポートをするのも仕事です。もちろん子ども達が暮らしているので、泊まりの勤務も多くあります。この年齢に体験したことは、その後の人生に大きな影響を与えるため、どれだけ愛情を注いで育ててあげられるかが重要といえます。

児童養護施設

児童養護施設は、対象の年齢が2歳~18歳までの児童。乳児院と同様、保護者に何かしらの理由があって一緒に暮らすことができない児童を預かる施設です。

仕事内容も乳児院のように子ども達の生活の拠点であるため、施設から幼稚園や学校に送り出し、保護者の代わりに養育をしたり児童相談所などとやり取りをおこないます。

泊まりの勤務もあるため、乳児院同様に体力のいる仕事です。最近では、虐待を受けて入所する子どもが多いといわれます。そのため心のケアが何よりも大切です。また、子供といっても中高生など多感な時期の子どももいるため、信頼関係を築いたうえで気持ちを察していくことが必要になります。

知的障害児通所施設

知的障害児通所施設は、知的に障害のある児童が家庭から通所する施設で、対象年齢は18歳までですが、乳幼児が利用することが多いです。

仕事内容は、保育園とほぼ一緒です。ただし障害があるため、1人ひとりにより寄り添って、適切な対応をすることが求められます。また社会自立ができるよう、その子に合った教育をしていく必要もあります。

情緒障害児短期療養施設

情緒障害児短期療養施設では、主に心理的に問題があることで、日常生活を送ることに支障をきたしている18歳までの児童が入所または通所する施設です。引きこもり・いじめ・不登校などで心理治療が必要となる児童が対象。

症状には情緒不安定・PTSD・パニック症状・落ち着きの無さ・暴言や暴力・他人や大人への反抗・無言で話さないなどがあげられます。情緒障害児短期療養施設では、専門家による心理治療・個別ケア・グループケア・家族療法・親子の相談に乗る・親子のレクリエーションなどをおこない、早期の家庭復帰を目指します。

規則正しい生活が送れるよう指導をしていくことや、学校に通えない子どもには施設で勉強を教えることもあります。

その他

今まであげた以外にも保育士が活躍できる職場は沢山あります。近年ニーズが多様化してきたため、様々な施設も増えて需要が高まっているのが現状です。

いくつか例をあげると、児童館などの児童厚生施設や、母子を保護する母子生活支援施設、家庭に問題があったり犯罪など不良行為をする児童を指導する自立支援施設。

民間企業による認可外の保育施設やベビーシッター、学習塾など多岐に渡ります。

保育士として働くなら

保育士といっても、活躍の場は沢山あります。子どもが好きで触れ合える仕事がしたい人に適している仕事が保育士です。

同じ保育士でも働く施設や場所によって子どもへのアプローチ方法が全く異なります。自分のやりたい、やってみたいと思える職場を見極めてることが重要です。

どの企業で働くにしても、たくさんの子どもたちの成長を側で見届けられる保育士は、とてもやりがいのある仕事といえるでしょう。

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