鍼灸の仕事。はり師・きゅう師の国家試験に合格しなければ、働くことはできない

JobStep編集部
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鍼灸師と呼ばれる職業は、国家資格としては鍼灸師という資格はありません。はり師・きゅう師とは、また別々の資格になります。

はり師もきゅう師も東洋医学に基づいた身体にある361の経絡経穴(ツボ)に、鍼やお灸で刺激を与えることで、人が本来持っている自然治癒力を活性化させる医療技術で、様々な病気や疾患を治療します。

薬を使用しない療法なので、身体に負担が少ない事が特徴です。また近年は、美容鍼灸として顔などのむくみやたるみなどの効果もあり、エステや美容業界でも活躍される仕事になってます。

幅広い分野で活躍し、女性であることが武器になる

超高齢社会となり寿命も延びました。女性の目覚ましい社会進出で働き方も変わりました。スポーツの世界でも女性は男性を上回る活躍をしています。

そんな女性を支える医療現場は、慢性的な人手不足が深刻化しています。治療院や鍼灸院の世界は、まだまだ男性の施術者が多く、女性の施術者は少ないことが現実です。

鍼灸治療は、施術者に対して肌を見せることですから、女性患者の多くは、女性の施術者を希望しています。施術にとどまらず、女性特有の身体の悩みや相談をする場所が少ないことです。今、女性であることが武器になる仕事として注目されています。

大きく3つの分野に分かれる鍼灸分野

鍼灸は、大きく3つの体系に分かれています。日本古来の伝統療法の古典鍼灸・中医学を元に漢方などを取り入れた中国鍼灸・エステや美容、アロマテラピーを併用する現代鍼灸に分かれています。

厳密な区分があるわけではなく、患者の状態を見極めて3つの分野を総合的に組み合わせている治療院が多いのが現実です。

鍼灸師になるには?

養成校で学び、はり師・きゅう師の国家試験に合格することが必要です。養成校は専門学校で3年間、大学は4年間となります。学費は専門学校3年間で350万~500万円程度、大学4年間で600万~800万円程度です。

この業界に学歴は関係ないことがほとんどないでしょう。

また、養成校は専科(はり師・きゅう師)・本科(はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師)の2つがあります。はり師きゅう師でも充分に仕事はできますが、幅広く患者の治療をするならばあん摩マッサージ指圧師も同時に取得すると良いと思いますが、本科のある学校は少なく、競争率も高いので難関です。

国家試験に合格するまでのポイント

患者として治療院や鍼灸院に施術に行きます。施術やサービスに満足したら、施術者に出身校やお勧めの養成校を聞くことが学校選びの近道です。業界の伝統として紹介される学校では、入学金の免除などの特典がある所が多いです。

さらに、その養成校が厚労省の専門実践教育訓練給付金の認定を受けているかを確認してみましょう。最大で168万円の給付が受けられます。また必ず国家試験の合格率の高い養成校を選びましょう。

養成校に通っていない時間は、アルバイトとして鍼灸院でベットメイキングや洗濯や受付などの業務をしながら、患者とのコミュニケーションを現場で学べば、より合格に近づけるでしょう。

国家試験について

養成校を卒業すれば実技試験は免除されます。国家試験は1年に1回(2月最終週日曜日)です。マークシート方式で、問題数は150問です。

合格基準は、はり師・きゅう師は140問の共通問題とはり師は、はり理論10問、きゅう師はきゅう理論の10問をそれぞれ足した150問の60%以上の90点以上です。あんまマッサージ師は、はり師きゅう師の試験前日に行われ、マークシート方式で、問題数は150問で60%以上90点以上です。

2018年3月発表の合格率は全国平均 はり師57.7%、きゅう師62.5% あんまマッサージ師83.0%です。新卒 はり師73.9%、きゅう師78.5%、あんまマッサージ師92.4%です。

鍼灸師になるメリット・デメリット

年齢を重ねるほど、女性としての経験が生きてくる仕事で、独立開業もできるので、一生働くことができるのがメリットです。デメリットは、特にありませんが、やはり経験がものをいう仕事です。

また直接治療を施すのではなく、自律神経を調整し血行を促進することで、自然治癒力の整えることで症状を改善していけるようにサポートをする施術ですから、患者さんと長く付き合っていくことになります。

鍼灸師の待遇

基本的にこの業界は、技術と経験によって収入が異なります。また患者から指名されることでも大きく変わる業種です。

街の整骨院・接骨院や鍼灸院のスタッフとして働く場合、平均年収は350万円~400万円前後です。雇用形態も様々で患者の指名による歩合制を採用しているところもあります。

また注意したい点としては、健康保険や雇用保険などの福利厚生が完備されているところが、まちまちなところがありますので、契約するときに充分に確認の必要があります。

将来独立開業を考えているのであれば、経験と実績を重視して、患者から多くの指名をもらえるように施術とコミュニケーション力を磨くと成功への近道となるでしょう。

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