左官の年収は?日本の伝統的な家屋には欠かせない繊細で芸術的な仕事

JobStep編集部
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左官とは壁ぬりの専門職のこと。こてを使いセメントなどを塗りこむことで、壁の補強や表面を滑らかにしていくことが主な仕事となります。壁を塗る、一見すると簡単そうな仕事ですが、非常に繊細な技術が必要となります。

和室で多用される土壁を塗ったり、敷地を囲む塀を塗ったりと、日本の伝統的な家屋には欠かせない仕事になっています。皇居外苑の桜田門の修繕や、東京駅の駅舎を飾る干支の像は左官の技術になっています。

頭よりも身体で覚えることが多く、長年の経験が物をいう仕事です。そんな繊細な技術が必要となる左官ですが、年収はどのくらいなのでしょうか?

左官の年収

平均215~450万円

ボーナス

平均50~100万円

各種手当

1万円

左官の平均月給

左官の平均月給は約25万円。1人で全ての仕事をこなせるようになるには時間と経験が必要となり、まだ経験も実績もない始めたての頃は15万円にも満たない月給となることもあるようです。

反面、経験を積み実力をつけるとそれに応じて月給もアップします。まずは先輩職人に教えてもらうことになりますが、その後独立するチャンスもあり成功すれば安定した収入を見込むこともできます。

ただし仕事を覚えるまでに相当の年数が必要となり、独立するのも簡単ではありません。独立までには最低でも5、6年が必要とされていますがやはり会社としての信用もあることから独立したからといって成功するとは限りません。

業界全体を見ても決して高いとは言えない左官という職種。30歳代まで20万円に満たない月給となることも少なくなく、経験を積み実績を重ねたベテランでも月給30万円に到達するのは一握りです。

左官のボーナス事情

月給から見ても分かる通り、ボーナスも一般企業に比べると高いとは言い切れません。20歳代は50万円前後、50歳を目前にしてようやく100万円が見えてきます。

月給と同じで年齢により上昇するのが基本ではありますが、左官という職業柄収入面は実力次第。一流の職人ともなればやはり相応のボーナスがつきますが、年齢を重ねてもいつまでも実力が付かないと当然一流の職人とは程遠くなります。ボーナスを考えるならまずは自分の腕を磨くことを考えなければいけません。

左官の昇給事情

左官の業界では昇給はかなりスローペース。1年で1万円の昇給も難しいというのが現実です。ただし当然経験を積めばそれに合わせても昇給を期待でき、年齢よりもいかに実力をつけるかが近道となるでしょう。

この実力をつけるという工程が長くかかってしまうのも左官の特徴で、一流の職人となるには10年以上は掛かるともいわれています。

こてを使った基本的な壁ぬりは素人では到底真似できない難しさを持つ上に、ただセメントを塗るだけではなく漆喰やプラスター、生石灰クリームなど壁の種類もさまざま。それに合わせた塗り方や作業を必要とし、身に着けた技術はもはや芸術の域にまで達します。

左官の手当て

技術を客観的に証明できる「左官技能士」や、国家資格である「建築大工技能士」の資格を保持していると、月1万円程度の手当が支給されることがあります。

左官は基本的に親方からスキルを習得しますが、昔ながらの暖かさを出せる漆喰壁などは塗り方1つで建築物の雰囲気を左右します。そのためかなり高度な記述が求められるのと同時に、美的センスを磨く必要もあります。

非常に高度な技術を持つ左官では漆喰を塗ったときのこて跡が芸術作品として評価されることもあります。このような技術を証明するのが左官技能士資格になります。

ほかにも、

左官の年齢で考える年収推移シミュレーション

左官の年収は20~29歳で約215万円~270万円、30~39歳で約200万円~340万円、40~49歳で約260万円~425万円、50~59歳で約350万円~450万円、60~65歳 約200万円~450万円といわれています。

全体を見ると215万円~450万円、独立した際にはそこからさらに上がると予想されますがそれまでに職人ももとでしっかりと技術を学ぶことが必要です。実は経験を中途半端に独立し仕事を見つけられないという人も中にはおり、業界の厳しさが浮き彫りになっています。

会社としての信用はもちろんですが、やはり1人1人の職人の腕が光るのが左官という職業。建物を形作るだけではなく、建物自体を支え、なおかつ見栄えも気にしなければいけないので必要な技術は全て身に着けておく必要があります。

人の手でしか作り出せない物を見出す仕事となり、収入面では少々の不安が残りますがやりがいは格別。時代に合わせて左官の仕事も多様化しつつありますが、技術を身に付ければ安定した仕事になりえます。

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