35歳の派遣社員がキャリアアップする方法とは? 安易に正社員を目指すのはNG

35歳の派遣社員がキャリアアップする方法とは? 安易に正社員を目指すのはNG

JobStep編集部
公開, 更新 , 転職

2018年度の「国民生活基礎調査」によると、30代の非正規社員の割合は26.5%となっています。

アルバイトなどの非正規社員として働いている人は「自分の都合のよい時間に働きたいから」という理由で正規雇用を目指すことをしていないようです。

たしかに若いころは、融通が効く派遣社員のほうが働きやすかったかもしれません。しかし35歳という年齢は、結婚・出産にかんしてより真剣に考えなくてはいけない時期。仕事面でも同年代には部長・チームマネージャークラスでバリバリ働いている人もいるでしょう。そのようなことを考える機会も増え、安定した正社員などキャリアアップを検討せざるを得ない年齢でもあるのです。

とはいえ「アピールできるスキルがない」、「35歳からでも転職できるのか」など不安を感じる人も多いかもしれません。

しかし、キャリアアップを成功させる秘訣と注意すべきことを、しっかりと押さえて取り組めば、35歳からでも正社員などのキャリアアップを目指すことは十分に可能です。

35歳が派遣社員でいるリスク

労働者派遣事業報告書によると、2018年度の派遣労働者の平均年収は365万円。一方、正社員の平均年収は493万円となっており、派遣社員と正社員の収入差は年収にして128万円。正社員とは歴然たる収入差でしょう。

さらに派遣社員の場合、交通費が自己負担だったり、時給制であれば出勤日を調整できなかったりと収入面のリスクは正社員よりも多いといえます。

そして派遣社員にとっての最も深刻なリスクは期間契約という雇用形態。そもそも派遣社員は同じ会社に3年以上勤務し続けることはできません。いくらその業界でスキルがあっても退社すれば、新しい企業では新人扱いされます。

そして、派遣の仕事は35歳を過ぎたら無くなるといわれる「派遣35歳定年説」も存在します。35歳を過ぎたら派遣社員でいられなくなるわけではありませんが、たしかに35歳よりも20代のほうが仕事選びのうえで選択肢が多いです。

このように35歳を過ぎれば過ぎるほど、派遣社員は正社員を含めたキャリアアップをするのが困難になっていくのです。もし家族のためにより収入をアップさせたい、安定した仕事をして老後を安心して過ごしたい、責任ある仕事に就いてマイホーム購入や結婚をしたいと考えているのであれば、早いうちにキャリアアップに向けて行動をはじめたほうがいいでしょう。

派遣社員がキャリアアップするメリット

派遣社員が正社員になると、どのようなメリットがあるのでしょうか?

今から正社員になるだけで、3,840万円も年収がアップする

上記でも触れたように、派遣社員と正社員には128万円もの年収差があります。今から定年である65歳までには約3,840万円のも差が生まれることになります。このように今から正社員を目指すだけで、これだけプラスで給与を受け取ることができます。

さらに毎月決まった給与・交通費などの手当が支給されるだけでなく、勤続年数や成果に応じて昇給することも十分にあり得ます。その場合この収入差はより大きなものになりますし、部長などの管理職を目指すことも決して夢ではありません。

待遇面でも、社会保険・有給休暇・健康診断などの福利厚生が充実します。より健康な状態で働くことができ、給与もアップをするでしょう。

今までと同じ仕事をするだけで、マネージャークラスにいける可能性もある

35歳にもなれば、およそ5社〜10社程度の会社を経験してきた実績があります。一般的なビジネススキルはもちろん、業界ならではの専門的な知識を有しているかもしてません。

しかし仮にスキル・実力があったとしても、派遣社員というだけで裁量の大きい仕事は任されてこなかったはずです。しかし正社員としてキャリアアップをすることで、より責任のある仕事を任され、働くことにやりがいを持てるかもしれません。

正社員になったあとしっかりと成果を出せば、メンバーをマネージメントしたり、プロジェクトを任されたりすることも出てきます。責任ある仕事をすることで、達成感を感じながら働くことができ、今までにはなかった仕事の面白さを感じられるでしょう。

派遣社員がキャリアアップするデメリット

派遣社員がキャリアアップするメリットはもちろんありますが、同様にデメリットも存在します。

正社員になれたとしても、仕事が続かなくては意味がありません。「まずは資格を取得してみる」、「同じ業界内で派遣社員を続ける」、「契約社員になれないか打診してみる」など、自分のペースで徐々にキャリアアップを目指していくのもいいでしょう。

転勤や単身赴任させられることもある

正社員になると転勤や単身赴任を命じられる可能性があります。とくに35歳で元派遣社員の場合、いきなり本社勤務というよりも「地方でまずは実力を付けましょう」というジャッチをされる可能性は残念ながら高いです。

もし転勤の指示をされた場合、基本的には従わなければなりません。35歳にもなれば、結婚して子供がいる人も多い年齢。本人はもちろんですが、家族も環境変化・引越し先の人間関係で、ストレスを抱えてしまう可能性もあります。採用の際には必ず企業側と事前にすり合わせをおこなっておきましょう。

覚えが悪く、プライベートの時間が無くなってしまう

正社員になれば仕事量に応じて残業をしたり、休日出勤をする必要も出てきます。とくに35歳にもなると新しいことを覚えるのが、若い頃よりも困難になっている可能性があります。

派遣社員時代は、定時になればすぐに帰れていたとしても正社員になったら残業がおおくなることもあります。仕事に慣れるまでは、家に帰ってプライベートな時間を楽しむというのは難しいでしょう。

35歳派遣社員がキャリアアップを成功させる秘訣

キャリアアップして正社員を目指そうと考えても、不安を抱き、転職に躊躇してしまう人もいるかもしてれません。

35歳派遣社員がキャリアアップを成功させるためにはどうしたらいいのでしょうか?

「なぜ派遣社員だったのか」の答えは必ず持っておく

35歳の派遣社員がキャリアアップを目指すのであれば、「なぜ派遣社員という働き方を選んだのか」その答えは必ず持っておくべきです。面接等でも聞かれる可能性が高いだけでなく、仕事に対する考え方、価値観を振り返り、本当にやりたいことは何なのかを考える上でも重要なことです。

望んで派遣社員になったのではない、といったネガティブな理由だとしても「この環境を生かしてどのような成長ができたのか」といったポジティブな要素を見つけ出しましょう。

35歳で派遣社員としてある程度社会人を経験してきた人が、面接時に正しく受け答えができないのは致命的です。

企業は35歳のミドル世代にも、熱意・ポテンシャルを求めている

スキルに自信がないという悩み持つ人は多いです。もちろんスキルは大切です。しかしスキル不足を補うために必死になって資格を取り、それで安心してしまうのは早計です。

企業が何よりも30代の未経験者に期待するのは、付け焼刃的なスキルや資格ではなく、その仕事や企業に対する熱意やその後の成長、コミュニケーション能力です。35歳でも定年まではあと30年あります。仮にスキルが無くても入社後にしっかり身に付けてくれれば良しとする会社は少なくないです。しかし熱意や成長意欲、コミュニケーション能力は、指導してどうこうなるものではないでしょう。

経験がないのであれば、無理矢理に持っているスキルをアピールするのではなく、思いと熱意でカバーしてください。

紹介型派遣を使うのもオススメ

仕事の探し方にも秘訣があります。「紹介予定派遣」というのを、ご存知でしょうか。これは、派遣社員として企業に最長6か月間働いた後、正社員として雇用契約を結ぶものです。それなりにシビアな目でみられますが、初めから正社員を目指すよりは敷居が低いのでオススメの方法です。

35歳派遣社員がキャリアアップをするときに注意するべきこと

このように、35歳派遣社員が正社員を目指すのは、簡単ではありませんが決して不可能ではありません。

しかし闇雲になって正社員を目指していると、思わぬ落とし穴に出会うことも。まずはじっくりと自分を見つめなおし、慎重にキャリアアップを目指しましょう。35歳派遣社員がキャリアアップをするときに注意しておくべきこととはなんでしょうか?

自分に合った働き方をを見つける

正社員になると、安定や高い収入を得ることができます。しかし正社員以外にも、個人事業主・フリーランス・複数の仕事をするパラレルワーカーなど、働き方には様々な選択肢があります。

自分が1番優先したいこと、目指すことによっても働き方は変わってきます。

キャリアアップを考えるには、まずは自分の未来をしっかりと見据え、価値観やライフスタイルに会った働き方を見つけることが大切です。

いちばん重要なのは、「続けること」

せっかく正社員になっても「思っていた仕事と違う」、「仕事がつまらない」などということで悩んで、長続きせずに退職ということもあり得ます。

35歳という年齢を考えると、安易な転職はその後のキャリアアップへ大きな影響を与えるものとなります。派遣社員後に、複数回正社員雇用されたものの、すぐに退職していては採用時に圧倒的に不利になります。

そのようなことにならないためにも、「正社員になれれば何でもいい」ではなく、本当に自分がやりたい仕事なのか、興味あることなのかを、しっかりと考えた上で採用を目指しましょう。

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